アーティストが紡ぎ出す糸と布の世界、広島市現代美術館で「交わるいと『あいだ』をひらく術として」開催

開催日:2017.12.22-2018.03.04
2017.12.19
広島県・広島市現代美術館にて、特別展「交わるいと『あいだ』をひらく術として」が、12月22日から2018年3月4日まで開催される。

野間口圭介(nui project)シャツ 2004-06 しょうぶ学園蔵
主役は糸と布。糸や布、繊維を素材にした作品は、工芸や美術といったジャンルを問わず多く発表されているが、展では16組の作家に注目し、彼らが糸や布と向き合うことで生まれた作品の数々を紹介する。参加作家たちの年齢は20代から90代まで、また人間国宝(重要無形文化財保持者)や知的障害者支援施設発信の布の工房活動など、唯一無二の多彩な顔ぶれ。「交わり」や「あいだ(すき間)」により性質を変える糸と布の特徴を感じながら作品を見つめられるのもみどころ。

タイトルとなっている「いと」は糸であり意図でもある。経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が交わることで布があるように、ひとりの作家の意図ともう一人の意図とが交わることでどのような空間が生まれるのか。参加作家16組が、2組で一つの展示空間を構成する本展限りの共演展示形態で、8組の展示空間をつくりだす。

関島寿子《容と線 Ⅵ》2008 作家蔵
撮影:桜井ただひさ

会期中12月22日には、作家によるリレー・トークイベントを10時30分より開催。出品作家が展覧会場にて自身の作活動や今回の作品について語る。また、1月20日には「ほどいて、ひらいて」、27日と28日には「ほどいて、あみなおす」と題したワークショップも開催。

その他、12月23日、2018年1月2日、1月21日、2月18日には学芸員によるギャラリートーク、2月12日にはヌイ・プロジェクトを発信する、知的障害者施設しょうぶ学園の日常を描きだしたドキュメンタリー映画『幸福は日々の中に。』を上映、上映後にはしょうぶ学園の施設長を迎えてアフタートークを開催する。各イベントの詳細は特設サイト(https://hiroshima-moca.jp/majiwaruito/)にて。

【展覧会情報】
交わるいと「あいだ」をひらく術として
会期:12月22日~2018年3月4日
会場:広島市現代美術館
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
時間:10:00~17:00(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(1月8日、2月12日は開館)、12月27日〜1月1日、1月9日、2月13日、
料金:一般1,030円、大学生720円、高校生・65歳以上510円、中学生以下無料
編集部
  • 平野薫《untitled –red NIKE-》2009 高橋コレクション
  • 野間口圭介(nui project)シャツ 2004-06 しょうぶ学園蔵
  • 関島寿子《容と線 Ⅵ》2008 作家蔵
  • 鈴田滋人《木版摺更紗着物 群羽葉》2003 作家蔵
  • 宮田彩加《MRI SM20110908》2016
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