イベントなどで使用されたキャンペーンフラッグや広告ポスターをプロダクトとしてリ・デザイン(再生)するデザインチーム「セミ(蝉 semi)」のポップアップイベントが伊勢丹新宿店本館2階にて6月26日から開催される。会期は7月2日まで。
テーマは「街を“持つ”」。街に飾ってあるものを身につける、というキーワードのもと、今年3月の伊勢丹新宿店リモデルグランドオープンの際に使用されたキャンペーンフラッグや懸垂幕を使用したオリジナルのトートバッグやポーチが登場。
グランドオープン時、本館の外装に使用されていたピンクのキャンペーンフラッグで作られたバッグには、使用されたフラッグ44本に対応する1から44のシリアルナンバーが刻印されている。また、会場では今回の企画のために作られたスペシャルタブロイドが限定配布される。
「蝉 semi」は2009年、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の同級生であった石川大輔、鹿毛雄一郎、鎌田慎也の3人で結成。石川は大学院入学前に吉田カバンとイケア(IKEA)に勤めていたという。2010年には東京デザイナーズウィークに出展を皮切りに、国内外でさまざまな展示や企画展を行い、リ・デザインしたプロダクトを販売している。
チーム名の由来について鎌田氏は「“デザインの寿命を長くする”というのが僕らのコンセプト。たとえば広告などは、制作期間は長い時間を掛けるが、世に出てからは1、2週間、早いものだと数日で消えてしまう。それが蝉の一生と似ているために『蝉 semi』とした。また、海外でも覚えられやすいように、漢字とローマ字を並べた表記にした」と説明する。
今後は「バッグに限らず、廃材を使用した家具も考えている。現在、シンガポールのセレクトショップで一部プロダクトを販売しているが、いずれは海外でその国にある素材をその環境に応じた形で提案したい」と石川氏。