数多くの雑誌や広告などで活躍するスタイリスト・祐真朋樹が自身のスタイリング写真をベースにファッションについて書き下ろした初の単行本『祐真朋樹の密かな愉しみ』(マガジンハウス)が27日に出版される。
服の蒐集が趣味で自他ともに認める着道楽である祐真氏が、現在のファッションを始め、3歳のときに履きたかったブーツの話、生まれ育った京都での出来事、上京して間もない頃のエピソード、初めて訪れた猛暑のパリ、才能あふれるデザイナー、人生の先輩と親友、映画、本、雑誌、店など、自身に影響を与えた人やものとの出合いについて綴られた自伝的な内容。
本書を出版するきっかけについて祐真氏は「僕のホームページ(sukezane.net)の中の『365 STYLES』というコーナーで、ほぼ毎日、自分の全身を撮影してどんなものを身につけているのか、ブランド名なども記してアップしていたところ、それを見たマガジンハウスの編集者が『本にしませんか?』と声を掛けてくれたのがきっかけ。ただ、コーナーをそのまま本にするだけじゃ面白くないだろうと思ったので、新たに100本のエッセイを書いて添えた」と話す。
『365 STYLES』で自身の全身写真を毎日アップしていくにつれ、それまで気づかなかった“自分”が見えてきた、と語る祐真氏。「自分を客観的に見るのはなかなか難しいけれど、その第一歩として自分の全身写真を日記代わりに残すことはいいと思う。そのときは“最高!”と思っていたコーディネートが、しばらくして見直すとなんだか凄く恥ずかしいものに見えたりする。おしゃれな人のファッションを真似るのもいいけれど、おしゃれのアイデアは実は自分の中にある」とメッセージを寄せた。
単行本出版を記念して、トークショーとサイン会が代官山蔦屋書店で7月15日に開催される。トークショーには祐真氏の他、本の装丁を担当したデザイナーの吉村亮氏と、本の中に度々登場する元ポパイ、現ブルータス編集者の星野徹氏が参加。蔦屋書店店頭、電話またはオンラインストアにて本書を購入し、予約した先着70名に整理券が配布される。