ミラノ大学で1月14日に行われたエムエスジーエム(MSGM)の2018-19年秋冬メンズコレクションはデザイナー、マッシモ・ジョルジョッティ(Massimo Giorgetti)らしい、新しいミラノスタイルを代表する若々しいコレクションとなった。
フロントローに座ったプレスの足元を見ると、年末に発売され話題を集めるオフ-ホワイトとナイキのコラボスニーカーがずらり。ラグジュアリーストリートな気分をうまく昇華させるミラノブランドとして、支持の高さがうかがえるMSGMの今シーズンのテーマは、今回の会場に象徴されるミラノのカレッジスタイル。
イタリアンプレッピーともいえる、ビビッドな色目を上手く使ったコレクションは80年代のテクノ、ニューウェーブ、あるいは現在ミラノ・トリエンナーレ美術館で行われているエットーレ・ソットサスの回顧展「THERE IS A PLANET」のメンフィスデザインを連想させる。アメリカンワークウエアを少しひねったシンプルなアイテムが、パンツへのタックイン、ウエストバッグの斜め掛けなど、ギークなスタイリングで楽しさを演出する。
ピンクのワークジャケットのスーチングにレジメンタルタイ、サテンのシャツに深い股上のブリーチジーンズ、カウチンのカーディガンジャケットにチェックのパンツ、ナイロンのパーカにスウェットスタイルも、ボックスロゴやレタリングのグラフィックでセンス良く仕上げるセンスが、現在の人気をうなずかせる。
マッシモ自らがキャスティングしたという素人モデルのぎこちなさがリアルで、アメリカンカジュアル大好きな今のミラノの若者たちのノンシャランな気分に当てはまったコレクション。
Text: Tatsuya Noda