渡辺淳弥によるコム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME des GARÇONS JUNYA WATANABE MAN)は、パリ15区にある高架橋下のパーキングを会場に2018-19年秋冬コレクションを発表した。コレクションタイトルは「Functional decoration」。ストリートウエア、ワークウエア、そしてテーラードをミックスさせながら、機能的な装飾を意識した服作りを見せた。
ショー冒頭にはファイアーマンジャケットやダッフルコート、チェックのブルゾンなど、シンプルなシルエットのアイテムが登場したが、幅の広い反射テープ=機能的な装飾が施されている。この反射板の要素はコレクション全体に渡って多用され、ジャケットのヘムやバッグ、パンツの裾にあしらわれていた。
今シーズンもコラボレーションアイテムは多く、新規ではカナダグース(CANADA GOOSE)が登場。その他にも、ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)、カーハート(Carhartt)、リーバイス(Leviʼs®)など、ワークウエアを中心にしたラインアップに変化はないが、ただコラボレーションするだけで終わらせていない。カリマー(karrimor)とはリュックサックを解体したブルゾンを制作し、ザ・ノース・フェイスとは巾着型に畳めるブルゾンを制作。
そしてショー後半のハイライトとなったのが、モデルの早変わりだ。ランウェイの途中にあるつい立の裏に潜り込み、リバーシブルのジャケットを裏返して登場した時は然程驚かされなかったが、手にしていたバッグが実はジャケットだったことがわかり、様々なバリエーションが登場して会場を湧かせることとなった。テーラードをワークウエアにさりげなく、しかし印象的に融合させる1つの方法を提示して見せていた。