木曜日連載、アート・ブックショップ「NADiff(ナディッフ)」各店による今読むべき1冊。今週は、田幡浩一の展覧会「マルメロと表裏」(2017年12月2日~2018年1月27日)に合わせ刊行されたアートブック『one way or another』。NADiffの書籍バイヤーによるご紹介です。
■『one way or another』田幡浩一
本書は、六本木のギャラリー、Yutaka Kikutake Galleryで開催された田幡浩一の展覧会「マルメロと表裏」(2017年12月2日~2018年1月27日)に合わせ刊行されたアートブック。
田幡浩一はこれまで油彩とドローイングによる新たな試みとして「one way or another」シリーズを展開してきた。植物やフルーツ、ティーカップやケーキなどのどこにでもあるような静物画を分割することにより、単純な視覚的「ズレ」を平面に表すことにより、2次元と3次元を行き来させる。内側に織り込まれたページをめくる運動のなかで、分割された絵画の間をアニメーションが浮かびあがり、時間感覚を刺激し、目に見えるもののイメージと認識を脅すことで失読症的な感覚に襲われ、絵画とは何かを問いかける。
本書は田幡浩一のこれまで絵画、アニメーションを立体的、本質的に捉える制作スタイルと地続きにあり、独特な空気感を帯びたアートブックだ。ページをめくって何も感じないか、何かを感じるかは常に委ねられている。
■『one way or another』田幡浩一
本書は、六本木のギャラリー、Yutaka Kikutake Galleryで開催された田幡浩一の展覧会「マルメロと表裏」(2017年12月2日~2018年1月27日)に合わせ刊行されたアートブック。
田幡浩一はこれまで油彩とドローイングによる新たな試みとして「one way or another」シリーズを展開してきた。植物やフルーツ、ティーカップやケーキなどのどこにでもあるような静物画を分割することにより、単純な視覚的「ズレ」を平面に表すことにより、2次元と3次元を行き来させる。内側に織り込まれたページをめくる運動のなかで、分割された絵画の間をアニメーションが浮かびあがり、時間感覚を刺激し、目に見えるもののイメージと認識を脅すことで失読症的な感覚に襲われ、絵画とは何かを問いかける。
本書は田幡浩一のこれまで絵画、アニメーションを立体的、本質的に捉える制作スタイルと地続きにあり、独特な空気感を帯びたアートブックだ。ページをめくって何も感じないか、何かを感じるかは常に委ねられている。
【書籍情報】
『one way or another』
著者:田幡浩一
出版社:Yutaka Kikutake Gallery刊
テキスト執筆:兼平彦太郎、中尾拓哉
ソフトカバー/56ページ/12作品掲載
言語:日本語
発売日:2017年12月1日
価格:3,000円(限定300部)
『one way or another』
著者:田幡浩一
出版社:Yutaka Kikutake Gallery刊
テキスト執筆:兼平彦太郎、中尾拓哉
ソフトカバー/56ページ/12作品掲載
言語:日本語
発売日:2017年12月1日
価格:3,000円(限定300部)