建築から辿る百貨店の歴史。日本橋高島屋で「百貨店展 ー憧れの建築史」を開催

開催日:2022.09.07-2023.02.12
2022.08.20
日本橋高島屋は、館4階にある高島屋史料館TOKYOで、「百貨店建築」をキーワードにした展覧会を開催する。

本展では、近代的な百貨店・デパートメントストアが誕生した20世紀初頭から、ショッピングモールなど大型商業施設が多数登場する現代までを、主に日本の「百貨店建築」をキーワードに、ファサードやその空間の変換に注目しながら、年表や模型を通して辿ります。

松屋浅草店(1931年、提供:清水建設)
戦前の「百貨店建築」は実験的なもので、当時の百貨店は人々の憧れを誘い、単なるショッピングのための空間を超え、エンターテイメント、更には文化装置として機能しており、その百貨店の機能と役割は、ファサードや建築空間に色濃く現れました。

松屋浅草店の屋上遊園地(1950年代、提供:松屋)
松屋浅草店屋上のスカイクルーザー(1952年、提供:松屋)
屋上もその一つで、現在もターミナルビルとして存在感を放つ「松屋浅草店(1931年:久野節設計)」には、かつて屋上に本格的な遊園地と動物園が存在し、また、以前存在していた「白木屋日本橋店(1928年:石本喜久治設計)」のファサードは、壁面にガラスを用いて、それまでの重厚な「百貨店建築」を脱しようとする非常にモダンなものでした。2019年にグランドオープンした「大丸心斎橋店(1922年心斎橋筋側、1933年御堂筋側:ヴォーリズ建築事務所設計)は、往時の「百貨店建築」の華やかさを今に伝える貴重なものといえる。

白木屋日本橋店(1928年、提供:石本建築事務所)
大丸心斎橋店(1933年、提供:J.フロントリテイリング史料館)
大丸心斎橋店1階エレベーター(1933年、提供:J.フロントリテイリング史料館)
商業や消費活動がいかに現代の都市形成に深く関与してきたかを再認識するこの機会、ぜひ展示会に足を運んでみては。




「百貨店展 ―夢と憧れの建築史」

■会場
日本橋高島屋S.C.本館4階 高島屋史料館TOKYO
■会期
2022年9月7日(水)~ 2023年2月12日(日)
■開館時間
11:00~19:00
■休館日
月・火曜日(祝日を除く)
2022年12月26日(月)→2023年1月3日(火)
■入館料
無料
■監修者
浅子佳英(建築家・編集者/PRINT AND BUILD)
菊地尊也(建築研究者)
■協力
小泉立(建築家/PRINT AND BUILD)




【お問合せ先】日本橋高島屋:03-3211-4111(代表)





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編集部
  • 「百貨店展 ―夢と憧れの建築史」
  • 松屋浅草店の屋上遊園地(1950年代、提供:松屋)
  • 松屋浅草店(1931年、提供:清水建設)
  • 大丸心斎橋店(1933年、提供:J.フロントリテイリング史料館)
  • 白木屋日本橋店(1928年、提供:石本建築事務所)
  • 松屋浅草店屋上のスカイクルーザー(1952年、提供:松屋)
  • 大丸心斎橋店1階エレベーター(1933年、提供:J.フロントリテイリング史料館)
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