ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)によるヴァレンティノ(VALENTINO)は、アンヴァリッド(廃兵院)に隣接するフランス解放勲章博物館の庭スペースに建てられた特設会場を舞台に2018-19年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。
パッチワークやアップリケ、刺繍など、クチュールメゾンならではのテクニックを駆使しながら、フローラルモチーフやスカラップエッジ(半円モチーフ)のディテールで、大胆さとロマンティックな側面を併せ持つモダンなアイテムで構成。
ビョーク(Bjork)の楽曲が流れる中登場したのは、アネモネを思わせる花モチーフのコートやドレス。細かなパーツを組み合わせてモチーフを描くパッチワークや、各パーツを縫い付けるアップリケのアイテムは、そのどれもが軽やかで繊細。そして花びらを思わせるスカラップエッジのテクニックは、各アイテムをよりフェミニンに見せ、グラフィカルな遊びにもなっている。シンプルなコートドレスやワンピースにも、花を思わせるフードを取り付けてで柔らかな印象に。
半立体的なギピュールレースのドレスや、レザーフリンジのセットアップなど、一見フェミニンなアイテムにはパンツを合わせてマスキュリンに仕上げているのも今季の特徴。素材やカッティング、モチーフの美しさは然ることながら、ハッとさせるような色合わせや美しいカラーパレットで、来場者たちを最初から最後まで魅了し続けるコレクションとなった。