福園英貴がデザインするウィーウィル(WEWILL)の2018-19年秋冬コレクションが3月24日発表された。
今回のコレクションは、「Amazon Fashion Week TOKYO(AFWT)」最終日の夜、渋谷のクラブ・コンタクト(contact)で行われ、ランウェイ終了後そのままコレクションウィークのアフターパーティーとしてイベントのフィナーレを参加者が楽しんだ。
ブランドスタートから3シーズン目となった同ブランドの今シーズンは黒、グレー、ネイビーを中心に、ミニマムな大人のスタイルが継続。前2シーズンより発表点数は増加したが、冗長にならずコアなアイテムが並んだ。
全体がオーバシルエット、ゆったりとしたサイズ感はトップス、ボトムスともに共通しており、軽く羽織られたトップスが素材自体の上質な柔らかさと、軽さを感じさせる。タイドアップされたスタイルは皆無で、ファジーなグレンチェックのスリーピースにはキャメルのタートルニットとスニーカー、シャイニーなオーバーコートにプルオーバーと徹底したリラックスしたスタイルで、2010年代後半の成功者のルックブックを見ているかのよう。
ブラックスーツにポルドットのシャツ、レオパード柄のベルトやシューズなど世代感をくすぐるキーワードが随所に織り込まれ、それが東京の成熟したブランドイメージを生み出している。
「ロンドンのマニッシュとパリのフェミニンをミックスした」とデザイナーの福園は話すが、海外ブランドの影響よりむしろ80年代のメンズビギやニコルなど東京デザイナーズシーンが元気だった頃のシルエットに感じるのは、デザイナー自身がそのDNAを継承しているためかもしれない。
Text: Tatsuya Noda