伊ヴェルサーチ・グループ(VERSACE Group)が、インターネットマーケットプレイスのイーベイ(eBay)を通じてヴェルサーチブランドの偽造品を販売していたフィリピンのグリフィス・スイス・ラグジュアリー・グループ(Griffith Suisse Luxury Group)を知的所有権の侵害として訴えていた裁判に勝訴。4年半に渡る係争に終止符が打たれた。
カリフォルニア裁判所はグリフィス・スイス・ラグジュアリー・グループに対し、今後ヴェルサーチの商標使用を禁止するだけでなく、販売基盤としてのeBayの使用も無期限禁止にした。
ヴェルサーチ・グループのジャン・ジャコモ・フェラリス(Gian Giacomo Ferraris)CEOは「今回の判決は、全世界における偽造品に対する裁判の凡例となった」とコメントを発表、ブランドイメージの保護と偽造品売買ビジネスの世界ではびこる労働搾取や未成年者労働などの問題解決に積極的に取り組む姿勢を改めてアピールした。
同グループは2010年にも、米国で自社ブランドの偽造品が広範囲に及び販売されていたとして、カルフォルニア州ロサンゼルス裁判所に商標権侵害の訴えを提出。2,000万ドル(当時のレートで約18億5,000万円)という、イタリア企業が商標権保護を国外で起こした裁判では最高額となる損害賠償を勝ち取っている。