ピッティ・イマージネ・ウオモ94(PITTI IMMAGINE UOMO94)で、ベッドフォード(BED J.W. FORD)がレオポルダ駅で2019年春夏コレクションを発表した。デザイナーは山岸慎平。
ブランドスタートから7年。2017年SSに東京ファッション・ウィークでランウェイデビュー、過去3シーズン日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)が支援するパリの合同展示会に参加。今回が初の海外でのショー形式での発表となった。
テーラードをベースにジェンダーレスなメンズウエアを提案。秋冬ものに見えるクラシカルな素材感を、ポリエステル素材使いで軽く仕上げ、細部にこだわったラインが美しい。エドワーディアンなど伝統的なスタイルにクラシックな乗馬服のディテールを取り入れ、着物の手描き職人による馬のモチーフなど、メンズのトレンドのひとつであるウエスタンを掘り下げたコンセプトながら、ストリートカジュアルに寄らず、東京のデザイナーらしくモード視点でアイテムを再構築。
脇が割かれたコートをショルダー掛けにし、ロングジレと2ウェイになる機能を果たすストラップが、ブランドのアイコンとして表情を作っている。ラフに仕上げた裾や、光沢感のある素材使い、刺繍やニットのさりげないセクシーさは海外のバイヤーからも好評を得た。フィナーレには2019-18年秋冬よりスタートするアディダス オリジナルス(adidas Originals)とのプレも登場した。
前シーズンにピッティ・ウオモのゲストデザイナーとして同じ場所でランウェイを発表したタカヒロミヤシタザソロイスト.(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)と重ねて、東京から発信されるメンズデザインの新潮流と捉える声も興味深い。
Text: Tatsuya Noda