銀座三越のドレスアップレンタルアプリ「カリテ(CARITE)」のオープンに合わせてお届けしている、FASHION HEADLINEの対談企画第4弾。レンタル可能な商品の紹介とともに、ドレスアップに関する悩みをテーマごとにピックアップしてトークを展開します。今回はスタイリストの細沼ちえ氏に、普段使いのワンピースをパーティー仕様にアップデートするテクニックを窺いました。
【Tips.4】普段も着られるワンピースを、小物やアクセでパーティー仕様にしたい!
結婚式やパーティーへの参加回数を重ねるごとに、あらゆるテクニックが磨かれていくのが大人の女性。若い子たちとは一線を画すドレスの着こなしや、アレンジも重要になってきます。
FH編集部(以下、FH):パーティーのたびにドレスを買い換えるのは、せいぜい結婚式へ参列する機会の多い30歳前後まで。大人になると、ドレスやトップスをアレンジして着回す、という能力が備わってきます。その中でも一歩秀でるためには、どのようにしたらいいでしょう?
スタイリスト・細沼ちえ(以下、細沼):今回は思いきって「セルフ ポートレート(self-portrait)」のプリントドレスをピックアップしました。イレギュラーな裾のラインが印象的な1着です。ロンドンのブランドで、パーティーからデイリーにも使えるドレスをラインアップしています。普段のちょっとした外出や食事に出かけるときなど、プリントドレスをプライベートでも着用される方は多いんじゃないでしょうか。そんなお出かけドレスを、パーティー仕様にブラッシュアップする方法をご紹介します。
FH:プリントドレスは1着で着映えするので、装飾は控えめになりそうですが。
細沼:そこをあえて大胆な小物使いにすることで差がつくんです。ビビッドカラーのレザーベルトとパンプスで、ぐっとオシャレ感が増したと思いませんか? でもプリントの中から近い色をベルトに持ってきているので、全体の統一感はしっかりと出ている。決してゴテゴテした印象になりません。
FH:色使いにテクニックがあるんですね!
細沼:ちなみにベルトとパンプスは“補色”関係にあるため強い色同士でもすごく映えるんです。色相の総体を順序立てて円環に並べたものを「色相環」と言いますが、その中で正反対の位置にある色同士を“補色”と呼びます。補色関係にある色同士はお互いを引き立たせてくれるので、これを知っておくとコーディネートがしやすくなります。
FH:色同士の組み合わせが苦手な人は多いと思います! 参考になりますね。
細沼:重要なのは、イヤリング・ベルト・シューズ・バッグの4点。たとえばイヤリングとベルトを同じ色にするとか、いずれか2点を結びつければ統一感が出せます。そこから他は補色関係にある色を組み合わせていくとか、こう考えれば簡単ですよね。パーティーでやりがちな盛り過ぎも防げますし、このテクニックを持ってすれば、去年のワンピースも今っぽく着こなせちゃいます。
FH:すごい! パーティーでのコーディネートがもっと楽しくなりそうです。遊びを足すのも、大人のパーティースタイルでは重要になってきますからね。
細沼:すべてはバランスです。そこの足し引きが上手なのが大人。あとは素材選びも重要で、パーティードレスは甘い素材が多いのでレザーやプラスチックの小物を選ぶと全体が締まります。小物で一押ししたいのはチョーカーですね。年を重ねると首のシワって気になってきませんか?それを上手くカバーできて首元をすっきりと締めてくれるので、実はかなりの優秀アイテムなんです。大人の女性にこそ着けて欲しいですね。
次回は「気になる二の腕や脚のラインをカバーするテクニック」をお届け。
【連載・大人のお呼ばれドレス事情】
<Tips.1>パーティーショールはもう卒業! 華やかなドレススタイルは“盛らずにコンパクト”がポイント
<Tips.2>ブラックドレスをスタイリッシュ&モードに着こなす方法
<Tips.3>パーティー映えする今どきメイクは“バッチリ”より“引き算”が鉄則
<Tips.5>気になる二の腕や腿のライン、上手にカバーする方法って?
<Tips.6>セルフで簡単にできるパーティーヘアにチャレンジしたい!
【プロフィール】
スタイリスト/細沼ちえ
青木寿里加氏に師事。2009年独立。現在、雑誌や広告などで幅 広く活躍中。インテリアやプロップのスタイリングも手掛ける。旅好きでも知られていて、民族衣装や海外の建築などからインスピレ ーションを受ける。
--staff--
photographs : Hidetoshi Fukuoka
stylist:Chie Hosonuma
hair & make-up : Aya Murakami
model : Yuri Ishizaka(eva)
text:Maiko Hata
edit:FASHION HEADLINE