イサム・ノグチと岡本太郎が見つめる「日本」に焦点をあてた展覧会が川崎で開催

開催日:2018.10.06-2019.01.14
2018.09.05
神奈川川崎市岡本太郎美術館では、「イサム・ノグチと岡太郎 ―越境者たちの日本―」を、10月6日から2019年1月14日まで開催する。

1954年 イサム・ノグチと岡本太郎 北鎌倉の夢境庵にて
イサム・ノグチと岡本太郎は、1950年、日本アヴァンギャルド美術家クラブの主催により東中野のレストラン「モナミ」で開催されたイサム・ノグチの歓迎会において初めて出会った。日米の間で、自己のアイデンティティに関する葛藤と向き合い引き裂かれながらも、彫刻家として世界的に活躍したイサム・ノグチと、青年期の10年間をパリで活躍しながらも大戦の為に日本に戻り、日本の芸術界を異邦人としての眼で見ることができた岡本太郎は、それぞれに欧米で芸術家として活躍し始め、越境者として日本文化を見つめ、新たな表現活動を展開。同世代の2人の個性的な芸術家が日本の美術に触発されて制作した作品は、共に戦後の芸術界に大きな影響を及ぼした。

本展は、イサム・ノグチと岡本太郎、世界的に活躍した2人に焦点をあてる展覧会としては初めて開催される。両者それぞれの絵画、彫刻、写真、資料、計約150点を展示し、越境者としての2人が見つめた「日本」をそれぞれの作品を通じて紹介する。

関連イベントとして、11月4日の14時から、慶應義塾大学アート・センター教授の渡部葉子を講師に迎えた記念講演会「萬來舎とノグチ・ルーム」、11月25日の14時から、ヴェネツィア・ペギー・グッゲンハイム・コレクション美術館 学芸員のグラジナ・スベリテェを講師に迎えた記念講演会「イサム・ノグチとパリ・ユネスコ庭園(仮題)」を開催。いずれも同館 ガイダンスホールにて、定員70名、無料で行われる。

イサム・ノグチと岡本太郎という個性の異なる2人の越境者の作品を通して、「日本」あるいは「日本美」とは何かについて再確認するための機会を、お見逃しなく。

【展覧会情報】
イサム・ノグチと岡本太郎 ―越境者たちの日本―
会期:10月6日〜2019年1月14日
会場:川崎市岡本太郎美術館
住所:神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5 生田緑地内
時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(10月8日、12月24日、1月14日を除く)、10月10日、12月25日、12月29日~1月3日
料金:一般1,000円(800円) 高校・大学生・65歳以上800円(640円) 中学生以下無料 ※( )内は20名以上の団体料金
編集部
  • 1954年 イサム・ノグチと岡本太郎 北鎌倉の夢境庵にて
  • イサム・ノグチ《あかり》1953年~ 香川県立ミュージアム蔵
  • イサム・ノグチ《鏡》1944年(1994年鋳造) 香川県立ミュージアム蔵
  • 岡本太郎《明日の神話》1968年 川崎市岡本太郎美術館蔵
  • 1952年「渡欧記念岡本太郎展」(於大阪髙島屋)会場のイサム・ノグチ、山口淑子、岡本太郎
  • 岡本太郎《愛》1961年 川崎市岡本太郎美術館蔵
  • イサム・ノグチ《広島の原爆慰霊碑の習作模型》1982年(オリジナル 1952年) イサム・ノグチ庭園美術館(ニューヨーク)蔵(公益財団法人イサム・ノグチ日本財団に永久貸与)
  • 慶應義塾大学 萬來舎(ノグチ・ルーム)内観 1951-52年頃
  • 岡本太郎 《光る彫刻》 1967年
  • 岡本太郎 旧東京都庁舎《日の壁》
  • 久国寺《梵鐘・歓喜》除幕式のイサム・ノグチと岡本太郎 1965年10月24日
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