夢へのスタートを切った中田クルミを支える音楽【INTERVIEW】

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2018.10.02
原宿ストリートファッション界のアイコンとして多くの女性から支持を受け、モデル・DJとして活躍してきた中田クルミ。常にアンテナを尖らせながら少女たちにファッションの楽しさを教えてきた彼女が今ここにいるのは、女優というある一つの夢を叶えるためだった。紆余曲折しながらも新しいスタートラインに立った彼女が辿ってきた軌跡と、彼女自身を支えてきた音楽について語る。



ーー本格的に女優業をスタートしたクルミさんは、現在どのような日々を過ごしていますか?

実家が栃木なんですけど、田舎っていう狭い世界で生きていて、人の人生に道しるべを出すことのできるテレビの中にいる人たちに憧れがありました。それからずっと女優になりたくて大学では映画の勉強をして、なんとか世に出るために始めたのがモデルだったんです。今年の4月に事務所を移動してから生活が変わったので、今はこれまでできなかったことをやるようにしています。体作りとか、勉強とか。世の中知らないことだらけじゃないですか。でも絶対に知ってる方が得なんですよ。例えば普段聴かないEXILEを聴くと良い曲がめちゃくちゃあるし、『HiGH&LOW THE MOVIE』もすごく良かった。自分が興味ないからと言って敬遠するんじゃなくて、いろいろなものを知っていた方が人生楽しいなって思います。


ーー音楽との出会いを教えてください。

蜷川実花さんが監督をされた映画『さくらん』の曲を椎名林檎さんがプロデュースしていたのをキッカケに、一人のアーティストを聴き込むっていう習慣ができました。でも実は、その前からヴィジュアル系が好きでよくライブハウスに行っていました。初めて入ったファンクラブがMIYAVIさんので、あの時はまさかMIYAVIさんが侍ギタリストとして世界に羽ばたくとは想像もしていませんでした。中学の終わりから高校生くらいまではアジカンやBUMPを聴くようになって、エルレガーデンの解散がショックすぎて妹と学校行きたくないって言うような学生でした(笑)。




ーー人生のターニングポイントで聴いていた曲は?

ももいろクローバーに出会えてなかったら、今の自分はいないなとは思いますね。そのくらいももクロに助けられてます。人生でこんなにアイドルにハマるなんて思ってなかったんですけど、2011年にリリースされた『バトル アンド ロマンス』を聴いてから自分の世界が広がりました。ものの考え方も変わったし、自分も頑張ろうと思えたので感謝しています。『走れ! 』っていう曲が特に好きで、辛いことがあったら必ず聴いていました。




ーーどんなときに音楽聴きたくなりますか?

人混みを歩いてるとき。電車の中と違って大音量で聴いても怒られないので(笑)。そういうときにビョークとか聴くと、自分が映画の中に入り込んだような気分になれます。映画の主人公になったような気持ち。



ーー最近ハマっている音楽は?

小袋成彬さんの『分離派の夏』というアルバムはこの夏めちゃくちゃ聴きました。単独ライブも行こうと思ってチケット買ったんですけど、急遽行けなくなってしまったのが残念です。彼は宇多田ヒカルさんのコラボレーションで知ったんですが、普段はSpotifyを使ってディグっています。「Discover Weekly」で知らないアーティストも勧めてくれるので、Awesome City Clubとかyahyelはこの機能で聴くようになりました。あと今聴きたい名曲とかってあるじゃないですか。夏に聴くRIP SLYMEとか。昔だったらCDを買わないと聴けなかった音楽が、Spotifyで検索すればすぐに聴けるのは嬉しいです。松崎しげるの曲を高音質で聴けたり、音楽の聴き方が変わりました。




ーー平成最後の夏、何をしましたか?

タイミングさえあれば「平成最後の夏だから」って言って、日常的なことを噛み締めながら過ごしていました。でも一番の思い出は7月の映画撮影。撮影で2ヶ月間北海道に行っていたんですけど、事務所を変えてから初の商業映画の出演が決定して、平成の終わりと共に「あ、やっとここまできたか」っていうのを噛み締めていました。大きい役ではないんですが、長い期間撮影に参加していて、最後クランクアップしたときに大先輩の俳優さんが「君はきっと良い女優さんになれるよ」ってハグをしてくれて。すごく感動して大号泣しました。


ーー女優として意気込みや理想像はありますか?

模索中ですが、いろいろな役を柔軟にできるマルチプレイヤーみたいな役者になりたいです。活動も女優だけではなく、他のことにも挑戦したいです。ウィル・スミスがYoutuberになっているのとか、面白いなって思います。


ーー今後の目標を教えてください。

誰かの人生に影響を与えられる役者になりたいです。中二のときに大槻ケンヂさんに出会ってから私の人生って変わってしまったと思うんですよ。矢沢あいさんに染まってしまった人生とそうじゃない人生って絶対に違うものだと思うし、宮藤官九郎さんの映画に出会ったから役者になりたいと思いました。そうやって自分の人格形成ポイントの人が誰にでも存在すると思うので、これからはモデルとしてではなく、女優として人生の道しるべを示していきたいです。





【プロフィール】
中田クルミ(女優/モデル)

【問い合わせ】
スポティファイ(Spotify)
www.spotify.com

--staff--
photographs : Hideyuki Seta
text:Saki Yamada
model : Kurumi Nakata(PAPADO,Inc)
edit:FASHION HEADLINE
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