日本文化が織り込まれた和菓子が、いま欧米諸国でも注目されている。美食大国であり、お菓子の国であるフランス・パリで、人びとに愛される和菓子店や和菓子職人から和菓子イベントまで、パリの和菓子を訪ねてみた。
柚子やきな粉が定番の味に
日仏友好160周年記念として、7月から来年3月までフランス・パリを中心に開かれている日本文化の祭典「ジャポニスム2018」。伊藤若冲や琳派の展示会、野村万作・萬斎と杉本博司による能舞台、野田秀樹演出の舞台、石野卓球によるテクノイベント、など魅力的なイベントが日々繰り広げられている。
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日本文化の祭典『ジャポニスム2018』の一環で開催された「和菓子ライブパフォーマンス」。
訪れたフランス人たちに大好評だった美しい上生菓子
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
ジャポニスム2018の参加企画として、和菓子文化を伝える実演イベント「和菓子ライブパフォーマンス」がパリ市内で開催された。全国和菓子協会の認定団体・チーム和菓子を代表する三人の和菓子職人が、上生菓子からおはぎやどら焼きまで、さまざまな和菓子づくりを披露した。
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実演をするのは、全国和菓子協会の認定団体・チーム和菓子の匠
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
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参加者の目のまえでどら焼きを焼き、浮島竿流しをつくる
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
会場は、フランスでは誰もが知るグラン・セザール(料理高等専門学校)「フェランディ」、そして日本でも有名なブーランジユリー「ポワラーヌ」。料理ジャーナリストやパティシエ、MOF認定のシェフを招いた「フェランディ」では、人びとは上生菓子の美しさや繊細さに驚き、素材や作り方を質問する光景が見られた。
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授業の合間に参加したフェランディの生徒は興味津々
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フェランディで指導するMOF有資格ブノワ・ニコラ氏も和菓子を味わう
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
「ポワラーヌ」では、店のご常連や地元のひとが詰めかけて、練り切りやどら焼きを試食。またヘルシー食材として大豆の人気は高いため、きな粉のおはぎにも注目が集まった。
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「ポワラーヌ」のパンを買いきて、イベントに参加するひとも
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
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きな粉のおはぎを実演。フランス人の和菓子職人シャルロットさんの通訳もあり、質問が飛びかう
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
そして和菓子のお供は、お茶ではなくコーヒー! 和菓子にあうことで知られる、日本のコーヒーAGF®「煎」とともに、和菓子×コーヒーという新たな組み合わせでおもてなし。最近パリのカフェでもドリップコーヒーが注目されていて、人々はハンドドリップで淹れた「煎」を愉しんでいた。
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繊細な和菓子の味を引き立てる、香り高く爽やかな味わいのAGF®「煎」
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
来訪者の姿に「昔より餡に抵抗が少なくなった気がする。油脂を使わない、ヘルシーなデザートとして和菓子を理解するひとが増えてきました。抹茶はもちろん、柚子やきな粉には一般のひとたちも興味を持っています」とチーム和菓子リーダーの清水利仲さん。
美しさとヘルシーさで注目される和菓子。近々、有名和菓子店のパリ出店もあると聞く。小さく甘い日本文化は、食の都フランスでどのような存在になっていくのだろうか。
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秋日和と名付けられた干菓子や飴菓子。
暦や風物を織り込んだ小さく甘いアートは、フランス人の心をとらえていた
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
取材・文/森 有貴子
<プロフィール>
江戸の老舗や職人などの取材が多く、相撲、歌舞伎、落語と江戸文化好き。
オンラインマガジン「暮らしとおしゃれの編集室」(主婦と生活社)にて「大人の江戸あるき」というコラムを連載中。2019年から和菓子連載を予定。
柚子やきな粉が定番の味に
パリで好まれる和菓子の魅力とは?
日仏友好160周年記念として、7月から来年3月までフランス・パリを中心に開かれている日本文化の祭典「ジャポニスム2018」。伊藤若冲や琳派の展示会、野村万作・萬斎と杉本博司による能舞台、野田秀樹演出の舞台、石野卓球によるテクノイベント、など魅力的なイベントが日々繰り広げられている。
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日本文化の祭典『ジャポニスム2018』の一環で開催された「和菓子ライブパフォーマンス」。
訪れたフランス人たちに大好評だった美しい上生菓子
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
ジャポニスム2018の参加企画として、和菓子文化を伝える実演イベント「和菓子ライブパフォーマンス」がパリ市内で開催された。全国和菓子協会の認定団体・チーム和菓子を代表する三人の和菓子職人が、上生菓子からおはぎやどら焼きまで、さまざまな和菓子づくりを披露した。
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実演をするのは、全国和菓子協会の認定団体・チーム和菓子の匠
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
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参加者の目のまえでどら焼きを焼き、浮島竿流しをつくる
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
会場は、フランスでは誰もが知るグラン・セザール(料理高等専門学校)「フェランディ」、そして日本でも有名なブーランジユリー「ポワラーヌ」。料理ジャーナリストやパティシエ、MOF認定のシェフを招いた「フェランディ」では、人びとは上生菓子の美しさや繊細さに驚き、素材や作り方を質問する光景が見られた。
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授業の合間に参加したフェランディの生徒は興味津々
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フェランディで指導するMOF有資格ブノワ・ニコラ氏も和菓子を味わう
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
「ポワラーヌ」では、店のご常連や地元のひとが詰めかけて、練り切りやどら焼きを試食。またヘルシー食材として大豆の人気は高いため、きな粉のおはぎにも注目が集まった。
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「ポワラーヌ」のパンを買いきて、イベントに参加するひとも
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
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きな粉のおはぎを実演。フランス人の和菓子職人シャルロットさんの通訳もあり、質問が飛びかう
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
そして和菓子のお供は、お茶ではなくコーヒー! 和菓子にあうことで知られる、日本のコーヒーAGF®「煎」とともに、和菓子×コーヒーという新たな組み合わせでおもてなし。最近パリのカフェでもドリップコーヒーが注目されていて、人々はハンドドリップで淹れた「煎」を愉しんでいた。
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繊細な和菓子の味を引き立てる、香り高く爽やかな味わいのAGF®「煎」
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
来訪者の姿に「昔より餡に抵抗が少なくなった気がする。油脂を使わない、ヘルシーなデザートとして和菓子を理解するひとが増えてきました。抹茶はもちろん、柚子やきな粉には一般のひとたちも興味を持っています」とチーム和菓子リーダーの清水利仲さん。
美しさとヘルシーさで注目される和菓子。近々、有名和菓子店のパリ出店もあると聞く。小さく甘い日本文化は、食の都フランスでどのような存在になっていくのだろうか。
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秋日和と名付けられた干菓子や飴菓子。
暦や風物を織り込んだ小さく甘いアートは、フランス人の心をとらえていた
©️ 青木 悠一/Studio Lazuli
取材・文/森 有貴子
<プロフィール>
江戸の老舗や職人などの取材が多く、相撲、歌舞伎、落語と江戸文化好き。
オンラインマガジン「暮らしとおしゃれの編集室」(主婦と生活社)にて「大人の江戸あるき」というコラムを連載中。2019年から和菓子連載を予定。