昨年3月にオープンしたばかりのフラワーショップ、ソーセリードレッシング(SORCERY DRESSING)は、恵比寿駅西口から徒歩1分の駒沢通り沿いにある3階建のビル。ラベンダーやバラに迎えられ店舗に入ると、切り花が壁一面に並べられていた。
「いつも新鮮さを味わっていただけるように、並べる順番や入り口からの通路の形はよく変えています。手に取っていただけるようにディスプレイしたのは、花の一本いっぽんのフォルムや香りを、楽しみながら選んでいただきたいのから。また”花は高い”というイメージを払拭したかったので、価格も抑えています」
と話してくれたのは、代表取締役の森宏之さん。
植物のよさをいかす、ナチュラルさが、SORCERY DRESSINGテーマ。客層は幅広く、男性のお客様も多いそう。2階には、観葉植物が所狭しと並べられ、喧噪を忘れさせてくれる。
「花屋でしか買えない花でなく、自然をそのままもってきた草花のようなものをベースに、そこに主張の強い花を加えます。商品にはならないかもしれない道端にあるような草花に惹かれるときがあります。そういった植物本来の美しさや生命力を感じていただけたら」(森さん)
日本の季節感を大切にし、同じ季節に咲かないものは混ぜない。また、品種改良を重ねた花が主流になった昨今だが、バラは、独特の香りを楽しめるオールドローズ系のシュラブローズを置くなど、その品種本来の個性を感じられるものを用意する。
交通量の多い駅前に店を設けた理由は「情報を発信できる街に店舗を構えようと決めていた」からだそう。花好きな人だけが知る、路地裏の花屋ではなく、そうでない人にも花の魅力を知るきっかけになってもらえる花屋にしたいという想いで、裏路地ではなく、人の行き交うこの場所が選ばれた。
店名のSORCERYは“魔法”を意味する。「自然を提供しながら、そこに人の手が加わることでわくわくさせられるようなものをつくりたい、そこに魔法という意味を込めました。想像どおりより、『そう来たか』と驚きを感じてもらえるものを提供したい」(森さん)
今の季節にオススメなのは、太陽に照らされて生きる草花のナチュラルさと華やかさが共存するアレンジメント。白い大きなダリアと紫のカラー、薄紫のバラで、シックな色の世界をつくっていた。草木と花がもつ魔法をSORCERY DRESSINGで楽しんでほしい。
【ショップ情報】
SORCERY DRESSING
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-7-6
TEL 03-6427-8013
営業時間:平日・土 10:00 ~23:00 日・祝 10:00~21:00(但し月曜が祝日の場合、日曜23時まで)