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2月19日、カルバン・クライン コレクション(Calvin Klein Collection)が、ニューヨークコレクションで2015-16秋冬コレクションを発表した。
今シーズン、クリエーティブディレクター、フランシスコ・コスタ(Francisco Costa)は、究極に無駄を省いたシンプルシルエットを貫いた。HラインやIラインのワンピース、トレンチコートやピーコートなど、アイテムのバリエーションは至ってベーシック。
その一方で、複雑に加工を凝らした素材がコレクションの要となる。パテントレザーを組み合わせたパッチワークや、エンボス、ニードルパンチ、ウールを規則的に刈り取ったり、毛羽立たせたり、カールをさせたりと様々なアイデアにより、洗練されたシンプリティーが生み出される。
この相反する思考は、ショー後半のイブニングスタイルにも反映。足首まで隠れるマキシ丈のストレートドレスのフロントにはスリットが深く刻まれ、ミニドレスの胸元は大胆に丸くくり抜かれる。前半では思い掛けない対照的なプロモーションに見ているものをドキっとさせた。
カラーパレットは、アイボリー、ベージュ、パウダリーピンク、サーモンピンクといった自然でさり気ない色味のグラデーションをベースに、ブラック、テラコッタ、オーベルジーヌ、バーガンディーなどが、フェミニンには止まらない奥行きを与えている。大き目のボタンや、メタリックビジューもコレクションの重要なアクセントとなる。