サンローラン(SAINT LAURENT)が2015-16秋冬メンズコレクションを発表した。市場だったカロー・ドゥ・トンプルを会場にショーを開催した。
パリのミュージシャン達に捧げられたコレクションとのことで、フランス人歌手のエティエンヌ・ダオ(Etienne Daho)や、フランス人デュオ「エール(AIR)」のニコラ・ゴダン(Nicolas Godin)などの大御所が招かれ、また若手ミュージシャン達が最前列の前の床を陣取ってショーを鑑賞した。
発表された63ルックのうち4分の1がミニ丈で統一されたウィメンズ。残りの4分の3のメンズは、極端に細身のパンツと8cmのヒールがついたシューズがコーディネートされ、アンドロジナスなロックミュージシャンスタイルを見せた。
フォーマルなスーツでも、極端に細いネクタイを合わせる、あるいはボーダーのシャツをインナーとして着せるなど、エディ・スリマンらしい独自のロック的なカジュアルダウンを提案。全面刺繍のブルゾンは、サンローランがクチュールメゾンであったことを雄弁に示し、ポルカドットのシースルーのメンズブラウスやショッキングピンクのファーコートなどは、ムッシュ・サンローラン時代のウィメンズ作品を彷彿とさせる。挑発的なウィメンズアイテムを多く登場させ、メンズのルックを女性的にすることで、それぞれのイメージを強く脳裏に焼き付ける効果を生み出していた。