世界中のフェスや音楽番組のMCとして活躍する音楽・映画パーソナリティ奥浜レイラさんに今月注目すべきアーティストを訊く、音楽コラム連載。
ストリーミングサービスが広がり、国内のみならず世界の音楽トレンドもリアルタイムでキャッチできる時代。Spotifyのトップチャート(最も再生回数が多い曲)、バイラルチャート(SNSでいま話題の曲)を賑わす、いま旬のアーティストは?
急な天候の変化や、日によっては10度くらい寒暖差があるので対策が必要ですが、晴れた日は芝生の上でランチをしたりバーベキューを楽しんだりと街全体がウキウキと華やいだ雰囲気になります。
そんな6月のニューヨークで夏フェスシーズンの幕開けとなるのが「ガバナーズ・ボール・ミュージック・フェスティバル(The Governors Ball Music Festival)」。マンハッタンに隣接するランドールズ・アイランドという島で2011年から開催されている新しいフェスですが、カルチャーや流行に敏感なニューヨーカーにはすっかり人気のイベントになっています。
今年も6月1日から3日の3日間に渡って開催され、ステージは4つと比較的コンパクトなフェスながら出演アーティストたちの個性的なパフォーマンスが世界中に話題を振り撒き、盛り上がりを見せていました。
個人的には2016年に続いて2度目の参加となり、さらに楽しみ方が分かってきた感じもあるので、特に印象的だった出演アーティストとともにこのフェスの魅力をお伝えします!
よく晴れて気温もグングン上がった1日目。
事前にキャンセルとなっていたカニエ・ウェストに変わって、堂々の初ヘッドライナーを務めたタイラー・ザ・クリエイター(Tyler, The Creator)は、ネオンイエローのスーツにブロンドのマッシュルームヘアで登場。その姿がセンス抜群でかっこいい。
5月17日に新作『IGOR』がリリースされ、全米1位を飾り大絶賛されているタイミングだったこともあって、爆発するように盛り上がる観客とそれを実感したタイラーとのエモーショナルなやりとりが印象的でした。
その後、SNSで自分のパフォーマンス中の動画を引用して「俺ってすごいクールだな」とコメントしていたのが何とも彼らしい。
ガバナーズ・ボールは来ているお客さんたちの装いもオシャレで、そのあたりもさすがニューヨークといった感じ。特に今年は男の子たちの気合いが入っていて、タイラーを真似たスーツ&マッシュヘアで遊びに来ているファンも見かけました。男女の垣根を超えたジェンダーレスな格好やレインボーカラーを身につけたオーディエンスもちらほら。
6月のニューヨークはLGBTQプライド月間で、街を歩けばファスト・ファッションのお店やチェーン系のハンバーガーショップなどにも、その活動の象徴であるレインボーカラーが掲げられていて、週末にはあちこちでパレードが行われています(一番大きなパレードは今年は6月30日にあります)。
フェスの2日目は6月1日で、まさにプライド月間スタートの日。
アーティストたちのLGBTQコミュニティーを支持するメッセージや「男女の隔てなくお互いの人権を尊重することが、成熟したより良い世界を作る」といった発言に観客も賛同し、フェス全体の空気を作っていきました。
中でも、今年のグラミー賞で「年間最優秀アルバム賞」など最多受賞に輝いたテキサス生まれのケイシー・マスグレイヴス(Kacey Musgraves)は、元々そうしたコミュニティーを支持する発言をしていたり、楽曲のメッセージとして伝えていることもあって、この日にニューヨークでライヴができることに特別な意味を感じていた様子。
ラストの『High Horse』でダンス&大合唱した後の観客のポジティヴな表情にもグッときました。
同じく2日目に観客を熱狂させていたのが、イギリス・マンチェスターのバンドThe 1975。
私自身、女の子たちの叫び声にも近い黄色い声のど真ん中でこのステージを観ていたので、ニューヨークでの彼らの絶大な人気と影響力を生身で体感したのでした。
音楽家として若い世代の憧れであり、オピニオン・リーダーとしても支持されるヴォーカルのマシュー・ヒーリーが、感極まったようすで観客のところに飛び込むシーンも印象的。
大げさではなくどの曲も大合唱、大熱狂の75分間。8月にはサマーソニックで来日予定なので「この素晴らしいパフォーマンスが日本でも! 」とますます楽しみになりました。ライヴ前に『TOOTIMETOOTIMETOOTIME』の歌詞を予習しておくと、一体感がさらに高まりそうなので是非!
ニューヨークというカルチャーの街で開催されていることもありフェス以外の時間も充実しますし、マンハッタンから地下鉄やフェリーでも行ける都市型フェスなので行きやすくロケーションも抜群! と、海外フェスデビューにオススメのガバナーズ・ボール。
今年は雷雨の影響で残念ながら3日目後半のステージが中止になってしまったのですが、ある程度の備えをしておくと最高に楽しめるフェスだと思います。来年の旅行計画に加えてみてはいかがでしょうか?
世界中のSNSで今一番話題の曲を知れるバイラルチャートは毎日更新! ぜひチェックを。
ストリーミングサービスが広がり、国内のみならず世界の音楽トレンドもリアルタイムでキャッチできる時代。Spotifyのトップチャート(最も再生回数が多い曲)、バイラルチャート(SNSでいま話題の曲)を賑わす、いま旬のアーティストは?
奥浜レイラの音楽のすすめ vol.2
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急な天候の変化や、日によっては10度くらい寒暖差があるので対策が必要ですが、晴れた日は芝生の上でランチをしたりバーベキューを楽しんだりと街全体がウキウキと華やいだ雰囲気になります。
そんな6月のニューヨークで夏フェスシーズンの幕開けとなるのが「ガバナーズ・ボール・ミュージック・フェスティバル(The Governors Ball Music Festival)」。マンハッタンに隣接するランドールズ・アイランドという島で2011年から開催されている新しいフェスですが、カルチャーや流行に敏感なニューヨーカーにはすっかり人気のイベントになっています。
今年も6月1日から3日の3日間に渡って開催され、ステージは4つと比較的コンパクトなフェスながら出演アーティストたちの個性的なパフォーマンスが世界中に話題を振り撒き、盛り上がりを見せていました。
個人的には2016年に続いて2度目の参加となり、さらに楽しみ方が分かってきた感じもあるので、特に印象的だった出演アーティストとともにこのフェスの魅力をお伝えします!
よく晴れて気温もグングン上がった1日目。
事前にキャンセルとなっていたカニエ・ウェストに変わって、堂々の初ヘッドライナーを務めたタイラー・ザ・クリエイター(Tyler, The Creator)は、ネオンイエローのスーツにブロンドのマッシュルームヘアで登場。その姿がセンス抜群でかっこいい。
5月17日に新作『IGOR』がリリースされ、全米1位を飾り大絶賛されているタイミングだったこともあって、爆発するように盛り上がる観客とそれを実感したタイラーとのエモーショナルなやりとりが印象的でした。
その後、SNSで自分のパフォーマンス中の動画を引用して「俺ってすごいクールだな」とコメントしていたのが何とも彼らしい。
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ガバナーズ・ボールは来ているお客さんたちの装いもオシャレで、そのあたりもさすがニューヨークといった感じ。特に今年は男の子たちの気合いが入っていて、タイラーを真似たスーツ&マッシュヘアで遊びに来ているファンも見かけました。男女の垣根を超えたジェンダーレスな格好やレインボーカラーを身につけたオーディエンスもちらほら。
6月のニューヨークはLGBTQプライド月間で、街を歩けばファスト・ファッションのお店やチェーン系のハンバーガーショップなどにも、その活動の象徴であるレインボーカラーが掲げられていて、週末にはあちこちでパレードが行われています(一番大きなパレードは今年は6月30日にあります)。
フェスの2日目は6月1日で、まさにプライド月間スタートの日。
アーティストたちのLGBTQコミュニティーを支持するメッセージや「男女の隔てなくお互いの人権を尊重することが、成熟したより良い世界を作る」といった発言に観客も賛同し、フェス全体の空気を作っていきました。
中でも、今年のグラミー賞で「年間最優秀アルバム賞」など最多受賞に輝いたテキサス生まれのケイシー・マスグレイヴス(Kacey Musgraves)は、元々そうしたコミュニティーを支持する発言をしていたり、楽曲のメッセージとして伝えていることもあって、この日にニューヨークでライヴができることに特別な意味を感じていた様子。
ラストの『High Horse』でダンス&大合唱した後の観客のポジティヴな表情にもグッときました。
同じく2日目に観客を熱狂させていたのが、イギリス・マンチェスターのバンドThe 1975。
私自身、女の子たちの叫び声にも近い黄色い声のど真ん中でこのステージを観ていたので、ニューヨークでの彼らの絶大な人気と影響力を生身で体感したのでした。
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音楽家として若い世代の憧れであり、オピニオン・リーダーとしても支持されるヴォーカルのマシュー・ヒーリーが、感極まったようすで観客のところに飛び込むシーンも印象的。
大げさではなくどの曲も大合唱、大熱狂の75分間。8月にはサマーソニックで来日予定なので「この素晴らしいパフォーマンスが日本でも! 」とますます楽しみになりました。ライヴ前に『TOOTIMETOOTIMETOOTIME』の歌詞を予習しておくと、一体感がさらに高まりそうなので是非!
ニューヨークというカルチャーの街で開催されていることもありフェス以外の時間も充実しますし、マンハッタンから地下鉄やフェリーでも行ける都市型フェスなので行きやすくロケーションも抜群! と、海外フェスデビューにオススメのガバナーズ・ボール。
今年は雷雨の影響で残念ながら3日目後半のステージが中止になってしまったのですが、ある程度の備えをしておくと最高に楽しめるフェスだと思います。来年の旅行計画に加えてみてはいかがでしょうか?
【プロフィール】
奥浜レイラ
音楽・映画パーソナリティ。映画の舞台挨拶や、音楽番組のMCとしても活動中。現在、女性誌『GINZA』の新譜紹介コーナーの執筆を担当。海外の音楽フェスに足を運ぶのが趣味で、今年8月にシカゴで開催されるロラパルーザに出掛ける予定。
【問い合わせ】
スポティファイ(Spotify)
www.spotify.com
奥浜レイラ
音楽・映画パーソナリティ。映画の舞台挨拶や、音楽番組のMCとしても活動中。現在、女性誌『GINZA』の新譜紹介コーナーの執筆を担当。海外の音楽フェスに足を運ぶのが趣味で、今年8月にシカゴで開催されるロラパルーザに出掛ける予定。
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