エスパス ルイ・ヴィトンはパリ、ミュンヘン、東京の3館で現代アーティストによるグループ展「ル フィル ルージュ(Le fil rouge)」を開催する。東京は4月8日から5月31日まで。
“Le fil rouge”とはフランス語で“赤い糸”を意味しており、本展では表現方法に糸を用いた作品が集められた。張り渡らされた糸は空間に線を描き、彫刻や建築的原理などを物理法則に捉われることなく作品を構成する。更に、刺繍され、絵具と混じり、キャンバスの断片を縫い合わせ、様々なアートが生み出される。
今回の展示会に参加する現代アーティストは全部で8人。そのうち、4人が表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京に作品を出品する。ガーダ・アメール(Ghada Amer)はポルノ雑誌に刺繍を取り入れ、女性の歓びへの問いを通して“女性の絵画制作の方法”を探求。マイケル・レデッカー(Michael Raedecker)は、絵画によって統一された色調の中に、刺繍や糸の糊付けによってモチーフや質感を表現した。
その他、会場ではタティアナ・トゥルヴェ(Tatiana Trouve)による250本の測鉛線を用いたインスタレーションと、“赤い糸”をアジア神話で解釈したハンス・オプ・デ・ベーク(Hans Op de Beeck)のパペットムービーが公開される予定。また、パリ・ミュンヘンでも、それぞれアーティスト4人の作品を展示しており、会場間で互いの作品について言及することで対話を生み出す。
エスパス ルイ・ヴィトン ミュンヘンの展示は1月29日から4月11日まで。その内容は刺繍をベースとした作品が中心となり、トレイシー・エミン(Tracey Emin)が女性のヌードを大きな刺繍で描いた新作を発表。一方、エスパス ルイ・ヴィトン パリでは2月6日から5月3日まで、塩田千春やイザ・メルスハイマー(Isa Melsheimer)のインスタレーションが展示される。
【イベント情報】
「Le fil rouge」
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所:東京都渋谷区神宮前5-7-5ルイ・ヴィトン表参道ビル7階
会期:4月8日から5月31日
時間:12:00から20:00
休館日:不定休
入場無料