スイスの腕時計ブランド、チューダー(TUDOR)が、何十年にもわたり、アメリカ海軍ダイバーたちの腕元で任務を支えたチューダーウォッチにオマージュを捧げた、新しいぺラゴス FXDを発表し、今月より順次発売します。 ストラップバー固定構造、チタニウム製ケース、高性能マニュファクチュール キャリバーと経過時間計測が可能な逆回転防止ベゼルを備えた現代における究極の「ミリサブ」の歴史やこだわりに迫ります。
PELAGOS FXD
早くも50年代半ば、チューダーのダイバーズウォッチは米海軍の検査を受け、軍内の複数のチームにより評価されていた。1958年には正式に採用され、さまざまな部隊で活動するダイバーたちに支給するために購入された。本モデルは、この時代のミッションウォッチの精神を継承している。ケースにストラップバーが固定(Fixed)された極めて頑丈な構造にちなむFXDという名称は、この時計の背景を暗示しているのだ。本モデルは、往年 の「ミリサブ」(ミリタリー サブマリーナーの略称)を、現代の技術を駆使した高性能かつ堅牢な時計として再定義している。外観は、60年代後半のチューダー オイスター プリンス サブマリーナー Ref.7016を彷彿とさせる。固定バネ棒のような米軍仕様ならではの要素に加え、初期のチューダー サブマリーナーに見られたポインテッドクラウンガードのような、異なる時代のチューダー ウォッチから着想を得たディテールも取り入れられている。
TUDOR AND THE US NAVY
アメリカ海軍は、1950年代後半から何十年にもわたり、チューダーのダイバーズウォッチを採用した。Navy SEALsが1962年の結成時から80年代後半まで、チューダーを着用して任務に就いていたことは有名な話である。チューダーの堅牢な計器は、水中破壊工作部隊、シービーズ、海軍潜水学校の教官など、あらゆる水中任務に立ち会ってきたのだ。潜水学校では訓練生にスキューバダイビングの基本を授け、米国内外の潜水艦基地では水中潜水艦の整備士のパートナーとなった。さらにチューダーの時計は、世界中の海面下で、革新的な水中技術が生まれる瞬間にも一翼を担う存在だった。
そう、チューダーは数十年にわたり、ミッションウォッチのサプライヤーとして米海軍をサポートしてきたのだ。1965年発行の「Underwater Demolition Team Handbook(水中破壊工作部隊便覧)」の初版には、チューダー オイスタープリンス サブマリーナー Ref. 7928が、ダイバーズウォッチに関する段落に掲載されている。この便覧は、新人工作員が水中破壊の手順を学ぶ際に欠かせない文献だった。1973年になると、アメリカ海軍の潜水マニュアルに、チューダー オイスター プリンス サブマリーナーRef. 7016と7021が「海軍公認」の潜水時計として掲載。翌1974年、米国防総省の供給システムを管理・追跡するため、ナシ ョナル・ストック・ナンバー・システムが導入された。そして1978年からは、コード6645-01-068-1088の下で、補給将校は信頼できる海軍承認の潜水時計を必要とする相応の船員または工作員 に、チューダー オイスター プリンス サブマリーナー Ref. 9411、または後の76100を購入し、支給することができるようになった。このコードは、実に2004年まで用品カタログに掲載されていた。
軍人に支給される時計には通常、固有の管理番号が刻印されるが、アメリカ海軍に支給されたチューダーの時計はその限りではなかった。全軍で統一されたマーキングシステムは存在しなかったのだ。これらの時計は何の印も無いか、あるとしても部隊単位で在庫管理の目的で刻印された程度だった。多くの異なるコーディングの類型があることも状況を複雑にした。数十年のスパンで、複数の品番にわたる非常に多数のチューダー ウォッチが米海軍に納入されていたことが公式に記録されているにもかかわらず、それらの時計の多くには刻印が残されていない。そのため、今日の時計研究家にとって、チューダーの軍支給時計の出自を特定することは困難を極めているのだ。
A UNIQUE SET OF SPECIFICATIONS
もとは現役の戦闘ダイバー部隊と共同で開発されたFXDのケースは、特殊任務に必要な独自の仕様を、完全に満たしている。より高い堅牢性と信頼性のためにチタニウム製ケースに固定されたストラップバーを例とした、チューダー コレクションの中でも異彩を放つ機能的特徴を備えているのはそのためだ。ラグ同士をつなぐこの形状は、本モデルの独特なシルエットのキーとなっている。もうひとつの特徴は、人間工学に基づいた60ノッチを刻んだ逆回転防止ベゼル。発光塗料をあしらった60 分目盛り入りのセラミック製ベゼルインサートは、ダイバーズウォッチのISO規格6425:2018に準拠している。
新しいペラゴス FXDの意匠は、60年代後半から80年代前半にかけてアメリカ海軍の隊員たちが着用していたチューダーのダイバーズウォッチを着想源としている。時計全体のカラーはブラック。そして暗闇の使用でも発光強度を最大化させるために1969年に導入された、スクエアが先端に付いた「スノーフレーク」針やスクエア型アワーマーカー。他にも、発光塗料を用いたサンドブラスト仕上げのセラミック製インサートと逆回転防止ベゼルを採用している。さらに、42mm径チタニウム製ケース全体にサテン仕上げを施し、そのマットな質感によって光の反射を制限している。
A FABRIC STRAP IN PURE NAVY STYLE
アメリカ海軍のダイバーは歴史的に、主にナイロン製のブラックまたはグリーンのファブリックストラップを装着してチューダー ウォッチを使用していた。ぺラゴス FXDに付属する2つのストラップは、ブレスレットよりもストラップを好むこのミリタリー的伝統から着想を得て、さらに工夫を加えたものだ。中央にレッドのラインが入った、セルフグリップ着脱システム付きのグリーン ファブリックストラップが初期設定となっている。さらに、テキスタイルモチーフがエンボスされたブラックのラバーストラップも付属する。
チューダーは2010年にいち早くファブリックストラップを採用して以来、常に先駆者であり続けている。フランスのサン・テティエンヌで150年以上家族経営を続けるジュリアン・フォール社によって、19世紀製の織機を用いて生み出されるファブリックストラップ。それは品質と快適さを両立する唯一無二の存在である。ペラゴス FXDのためにジュリアン・フォールとチューダーは、新しい構造のストラップを開発した。中央にレッドのラインが入ったフォレストグリーンのナイロン製織りリボン(幅22mm)にセルフグリップ着脱システムを組み合わせた新ストラップは、あらゆる手首に快適にフィットする。
THE MANUFACTURE CALIBRE MT5602
ぺラゴス FXDに搭載されたマニュファクチュール キャリバーMT5602は時針と分針、秒針を備えている。他のチューダーの マニュファクチュール キャリバー同様に、モノブロックのタングステン製ローターはオープンワークで細部にサンドブラストを伴うサテン仕上げ、さらにブリッジとメインプレートはサンドブラスト表面とレーザー装飾が交互に施されている。
堅牢性、耐久性、信頼性そして精度を兼ね備えたこのムーブメントは、2ヶ所で固定されたトラバーシングブリッジによって維持される可変慣性テンプを有している。また耐磁性シリコンバランススプリングを備えるほか、MT5602はスイス公認クロノメーター認定を取得している。その認定ではムーブメントの状態で日差が- 4秒から+6秒を基準としているが、チューダーはさらにその上、腕時計として組みあげられた状態で日差が-2秒から+4 秒という、より高い基準を達成している。
その他の特筆すべき特徴は約70時間のパワーリザーブ。それは金曜日の夜に腕時計をはずし、月曜日の朝に身に着けたときに再びゼンマイを巻く必要がないことを意味する。
THE TUDOR DIVERS’ WATCH
チューダーのダイバーズウォッチの歴史は1954年、Ref.7922 の誕生まで遡る。100m(330フィート)の防水性を備えたこのモデルこそが、「チューダー ダイバーズ」の長い系譜の原点である。堅牢性、信頼性、正確性を手の届くものとして具体化した実用時 計、それがチューダーの哲学そのものなのだ。この時計の発表から70年の間、チューダーのダイバーズウォッチは改良を重ね続けた。どのモデルも現場のプロフェッショナルたちから満場一致の称賛を得たことは言うまでもない。そこには世界の名だたる海軍も含まれていた。チューダーは初代ペラゴス FXDを2021年に発表したことで、世界の権威ある海軍部隊とともに、その大海での物語を綴り続けている。
THE TUDOR MANUFACTURE
すべてのチューダー ウォッチは、スイスのル・ロックルにある新しいチューダーのマニュファクチュールで組み立てられ、チューダーの高い基準に沿って全面的に検査されている。時計技術者のノウハウと最高レベルの生産管理および自動検査システムを結集したこの新しい最先端施設は、3年の建設期間を経て2021年に完成した。チューダー レッドで統一されたこのマニュファクチュールは、4階建て総面積5,500平方メートル以上に及び、隣接する2016年に設立されたチューダーのムーブメント製造施設、ケニッシ マニュファクチュールと物理的にも視覚的にもつながっている。チューダーが所有する関連会社のネットワークおよびケニッシにより、チューダーは高性能機械式キャリバーの開発と製造の統合を実現してきた。その結果、チューダーは今では極めて重要な部品の製造を完全にマスターし、その品質を保証することができる。
THE TUDOR GUARANTEE
1926年にハンス・ウイルスドルフによりブランドが創設されて以来、チューダーが持つ理想の腕時計を作るためのビジョンは変わらない。それは終わりなき堅牢性や耐久性、精度の追求である。この経験、そして自社の時計の優れた品質に対する自信により、チューダーはそのすべての製品に5年間の保証を適用している。この保証は、時計の登録や定期的な点検を必要とせず、譲渡も可能である。また使用頻度や状況によってことなるものの、オーバーホールに関しては約10年の間 に1回程度を推奨している。
TUDOR IS #BORNTODARE
2017年、チューダーは#BornToDareのスローガンを掲げた新しいキャンペーンを開始した。これは、ブランドの歴史と、今日ブランドが象徴するものの両方を反映している。 陸海空、ときには氷上でチューダーの腕時計を身に着け、並外れた偉業を成し遂げてきた挑戦者たちの物語そのものだ。そこには、極限の環境に耐え、挑戦し続ける人々のために腕時計をつくった創立者ハンス・ウイルスドルフの想いが宿っている。今日のチューダーを築き上げた、時計製造に対するその唯一無二の取り組みの証である。チューダーの革新は常に注目の的であり、#BornToDareの精神はなるべくして変革者となったアンバサダーたちにより体現されている。
モデル詳細
ペラゴス FXD
REFERENCE 25717KN
PRICE
54万100円(税込)
CASE
42mm チタニウム製ケース、厚さ12.75mm、全長52mm、サテン仕上げ、ストラップバー固定構造、
スチール製ケースバック
BEZEL
チタニウム製逆回転防止ベゼル、セラミック製ディスク、60分目盛り
WINDING CROWN
チタニウム製リューズ、チューダーのシールドロゴの刻印
DIAL
マットブラック
CRYSTAL
サファイアクリスタル
WATERPROOFNESS
200m (660 ft)防水
STRAPS
22mm セルフグリップ着脱システムによるファブリックストラップ、フォレストグリーンにレッドのセンターライン入り、テキスタイルモチーフがエンボスされたブラックのラバーストラップ/チタニウム製バックルが付属
MOVEMENT
マニュファクチュール キャリバー MT5602
両方向回転ローター搭載の機械式自動巻ムーブメント
PRECISION
COSCによるスイス公認クロノメーター認定
(スイス公認クロノメーター検査協会)
FUNCTIONS
中央に時・分・秒針
秒針停止機能による正確な時刻設定
OSCILLATOR
スクリュー調整式可変慣性テンプ
非磁性シリコンバランススプリング
振動回数:28,800/ 時(4 Hz)
TOTAL DIAMETER
31.8 mm
THICKNESS
6.5 mm
JEWELS
25石
POWER RESERVE
約70時間
ABOUT TUDOR
チューダーは、数々の受賞歴のあるスイス製ウォッチブランドで、洗練されたスタイル、確かな信頼性、そして価格を超える独自の価値を備えた機械式時計を提供する。チューダーの起源は1926年にまで遡り、この年ロレックスの創立者ハンス・ウイルスドルフの代理で、スイスの腕時計メーカーが「チューダー(The Tudor)」を初めて登録。1946年、彼は品質に対する伝統的なロレックスの哲学を重んじながらも、より手の届きやすい価格の時計を製造するモントル チューダー SAを公式に設立する。チューダーの腕時計はその歴史において、最も果敢に活動する冒険家や熟練のプロフェッショナルたちに選ばれてきた。ブラックベイ、ぺラゴス、1926、チューダー ロイヤルといった象徴的なモデルをラインアップし、チューダーは2015年より、多機能で優れた性能を備えた機械式のマニュファクチュール キャリバーも提案している。
PELAGOS FXD
早くも50年代半ば、チューダーのダイバーズウォッチは米海軍の検査を受け、軍内の複数のチームにより評価されていた。1958年には正式に採用され、さまざまな部隊で活動するダイバーたちに支給するために購入された。本モデルは、この時代のミッションウォッチの精神を継承している。ケースにストラップバーが固定(Fixed)された極めて頑丈な構造にちなむFXDという名称は、この時計の背景を暗示しているのだ。本モデルは、往年 の「ミリサブ」(ミリタリー サブマリーナーの略称)を、現代の技術を駆使した高性能かつ堅牢な時計として再定義している。外観は、60年代後半のチューダー オイスター プリンス サブマリーナー Ref.7016を彷彿とさせる。固定バネ棒のような米軍仕様ならではの要素に加え、初期のチューダー サブマリーナーに見られたポインテッドクラウンガードのような、異なる時代のチューダー ウォッチから着想を得たディテールも取り入れられている。
TUDOR AND THE US NAVY
アメリカ海軍は、1950年代後半から何十年にもわたり、チューダーのダイバーズウォッチを採用した。Navy SEALsが1962年の結成時から80年代後半まで、チューダーを着用して任務に就いていたことは有名な話である。チューダーの堅牢な計器は、水中破壊工作部隊、シービーズ、海軍潜水学校の教官など、あらゆる水中任務に立ち会ってきたのだ。潜水学校では訓練生にスキューバダイビングの基本を授け、米国内外の潜水艦基地では水中潜水艦の整備士のパートナーとなった。さらにチューダーの時計は、世界中の海面下で、革新的な水中技術が生まれる瞬間にも一翼を担う存在だった。
そう、チューダーは数十年にわたり、ミッションウォッチのサプライヤーとして米海軍をサポートしてきたのだ。1965年発行の「Underwater Demolition Team Handbook(水中破壊工作部隊便覧)」の初版には、チューダー オイスタープリンス サブマリーナー Ref. 7928が、ダイバーズウォッチに関する段落に掲載されている。この便覧は、新人工作員が水中破壊の手順を学ぶ際に欠かせない文献だった。1973年になると、アメリカ海軍の潜水マニュアルに、チューダー オイスター プリンス サブマリーナーRef. 7016と7021が「海軍公認」の潜水時計として掲載。翌1974年、米国防総省の供給システムを管理・追跡するため、ナシ ョナル・ストック・ナンバー・システムが導入された。そして1978年からは、コード6645-01-068-1088の下で、補給将校は信頼できる海軍承認の潜水時計を必要とする相応の船員または工作員 に、チューダー オイスター プリンス サブマリーナー Ref. 9411、または後の76100を購入し、支給することができるようになった。このコードは、実に2004年まで用品カタログに掲載されていた。
軍人に支給される時計には通常、固有の管理番号が刻印されるが、アメリカ海軍に支給されたチューダーの時計はその限りではなかった。全軍で統一されたマーキングシステムは存在しなかったのだ。これらの時計は何の印も無いか、あるとしても部隊単位で在庫管理の目的で刻印された程度だった。多くの異なるコーディングの類型があることも状況を複雑にした。数十年のスパンで、複数の品番にわたる非常に多数のチューダー ウォッチが米海軍に納入されていたことが公式に記録されているにもかかわらず、それらの時計の多くには刻印が残されていない。そのため、今日の時計研究家にとって、チューダーの軍支給時計の出自を特定することは困難を極めているのだ。
A UNIQUE SET OF SPECIFICATIONS
もとは現役の戦闘ダイバー部隊と共同で開発されたFXDのケースは、特殊任務に必要な独自の仕様を、完全に満たしている。より高い堅牢性と信頼性のためにチタニウム製ケースに固定されたストラップバーを例とした、チューダー コレクションの中でも異彩を放つ機能的特徴を備えているのはそのためだ。ラグ同士をつなぐこの形状は、本モデルの独特なシルエットのキーとなっている。もうひとつの特徴は、人間工学に基づいた60ノッチを刻んだ逆回転防止ベゼル。発光塗料をあしらった60 分目盛り入りのセラミック製ベゼルインサートは、ダイバーズウォッチのISO規格6425:2018に準拠している。
新しいペラゴス FXDの意匠は、60年代後半から80年代前半にかけてアメリカ海軍の隊員たちが着用していたチューダーのダイバーズウォッチを着想源としている。時計全体のカラーはブラック。そして暗闇の使用でも発光強度を最大化させるために1969年に導入された、スクエアが先端に付いた「スノーフレーク」針やスクエア型アワーマーカー。他にも、発光塗料を用いたサンドブラスト仕上げのセラミック製インサートと逆回転防止ベゼルを採用している。さらに、42mm径チタニウム製ケース全体にサテン仕上げを施し、そのマットな質感によって光の反射を制限している。
A FABRIC STRAP IN PURE NAVY STYLE
アメリカ海軍のダイバーは歴史的に、主にナイロン製のブラックまたはグリーンのファブリックストラップを装着してチューダー ウォッチを使用していた。ぺラゴス FXDに付属する2つのストラップは、ブレスレットよりもストラップを好むこのミリタリー的伝統から着想を得て、さらに工夫を加えたものだ。中央にレッドのラインが入った、セルフグリップ着脱システム付きのグリーン ファブリックストラップが初期設定となっている。さらに、テキスタイルモチーフがエンボスされたブラックのラバーストラップも付属する。
チューダーは2010年にいち早くファブリックストラップを採用して以来、常に先駆者であり続けている。フランスのサン・テティエンヌで150年以上家族経営を続けるジュリアン・フォール社によって、19世紀製の織機を用いて生み出されるファブリックストラップ。それは品質と快適さを両立する唯一無二の存在である。ペラゴス FXDのためにジュリアン・フォールとチューダーは、新しい構造のストラップを開発した。中央にレッドのラインが入ったフォレストグリーンのナイロン製織りリボン(幅22mm)にセルフグリップ着脱システムを組み合わせた新ストラップは、あらゆる手首に快適にフィットする。
THE MANUFACTURE CALIBRE MT5602
ぺラゴス FXDに搭載されたマニュファクチュール キャリバーMT5602は時針と分針、秒針を備えている。他のチューダーの マニュファクチュール キャリバー同様に、モノブロックのタングステン製ローターはオープンワークで細部にサンドブラストを伴うサテン仕上げ、さらにブリッジとメインプレートはサンドブラスト表面とレーザー装飾が交互に施されている。
堅牢性、耐久性、信頼性そして精度を兼ね備えたこのムーブメントは、2ヶ所で固定されたトラバーシングブリッジによって維持される可変慣性テンプを有している。また耐磁性シリコンバランススプリングを備えるほか、MT5602はスイス公認クロノメーター認定を取得している。その認定ではムーブメントの状態で日差が- 4秒から+6秒を基準としているが、チューダーはさらにその上、腕時計として組みあげられた状態で日差が-2秒から+4 秒という、より高い基準を達成している。
その他の特筆すべき特徴は約70時間のパワーリザーブ。それは金曜日の夜に腕時計をはずし、月曜日の朝に身に着けたときに再びゼンマイを巻く必要がないことを意味する。
THE TUDOR DIVERS’ WATCH
チューダーのダイバーズウォッチの歴史は1954年、Ref.7922 の誕生まで遡る。100m(330フィート)の防水性を備えたこのモデルこそが、「チューダー ダイバーズ」の長い系譜の原点である。堅牢性、信頼性、正確性を手の届くものとして具体化した実用時 計、それがチューダーの哲学そのものなのだ。この時計の発表から70年の間、チューダーのダイバーズウォッチは改良を重ね続けた。どのモデルも現場のプロフェッショナルたちから満場一致の称賛を得たことは言うまでもない。そこには世界の名だたる海軍も含まれていた。チューダーは初代ペラゴス FXDを2021年に発表したことで、世界の権威ある海軍部隊とともに、その大海での物語を綴り続けている。
THE TUDOR MANUFACTURE
すべてのチューダー ウォッチは、スイスのル・ロックルにある新しいチューダーのマニュファクチュールで組み立てられ、チューダーの高い基準に沿って全面的に検査されている。時計技術者のノウハウと最高レベルの生産管理および自動検査システムを結集したこの新しい最先端施設は、3年の建設期間を経て2021年に完成した。チューダー レッドで統一されたこのマニュファクチュールは、4階建て総面積5,500平方メートル以上に及び、隣接する2016年に設立されたチューダーのムーブメント製造施設、ケニッシ マニュファクチュールと物理的にも視覚的にもつながっている。チューダーが所有する関連会社のネットワークおよびケニッシにより、チューダーは高性能機械式キャリバーの開発と製造の統合を実現してきた。その結果、チューダーは今では極めて重要な部品の製造を完全にマスターし、その品質を保証することができる。
THE TUDOR GUARANTEE
1926年にハンス・ウイルスドルフによりブランドが創設されて以来、チューダーが持つ理想の腕時計を作るためのビジョンは変わらない。それは終わりなき堅牢性や耐久性、精度の追求である。この経験、そして自社の時計の優れた品質に対する自信により、チューダーはそのすべての製品に5年間の保証を適用している。この保証は、時計の登録や定期的な点検を必要とせず、譲渡も可能である。また使用頻度や状況によってことなるものの、オーバーホールに関しては約10年の間 に1回程度を推奨している。
TUDOR IS #BORNTODARE
2017年、チューダーは#BornToDareのスローガンを掲げた新しいキャンペーンを開始した。これは、ブランドの歴史と、今日ブランドが象徴するものの両方を反映している。 陸海空、ときには氷上でチューダーの腕時計を身に着け、並外れた偉業を成し遂げてきた挑戦者たちの物語そのものだ。そこには、極限の環境に耐え、挑戦し続ける人々のために腕時計をつくった創立者ハンス・ウイルスドルフの想いが宿っている。今日のチューダーを築き上げた、時計製造に対するその唯一無二の取り組みの証である。チューダーの革新は常に注目の的であり、#BornToDareの精神はなるべくして変革者となったアンバサダーたちにより体現されている。
モデル詳細
ペラゴス FXD
REFERENCE 25717KN
PRICE
54万100円(税込)
CASE
42mm チタニウム製ケース、厚さ12.75mm、全長52mm、サテン仕上げ、ストラップバー固定構造、
スチール製ケースバック
BEZEL
チタニウム製逆回転防止ベゼル、セラミック製ディスク、60分目盛り
WINDING CROWN
チタニウム製リューズ、チューダーのシールドロゴの刻印
DIAL
マットブラック
CRYSTAL
サファイアクリスタル
WATERPROOFNESS
200m (660 ft)防水
STRAPS
22mm セルフグリップ着脱システムによるファブリックストラップ、フォレストグリーンにレッドのセンターライン入り、テキスタイルモチーフがエンボスされたブラックのラバーストラップ/チタニウム製バックルが付属
MOVEMENT
マニュファクチュール キャリバー MT5602
両方向回転ローター搭載の機械式自動巻ムーブメント
PRECISION
COSCによるスイス公認クロノメーター認定
(スイス公認クロノメーター検査協会)
FUNCTIONS
中央に時・分・秒針
秒針停止機能による正確な時刻設定
OSCILLATOR
スクリュー調整式可変慣性テンプ
非磁性シリコンバランススプリング
振動回数:28,800/ 時(4 Hz)
TOTAL DIAMETER
31.8 mm
THICKNESS
6.5 mm
JEWELS
25石
POWER RESERVE
約70時間
ABOUT TUDOR
チューダーは、数々の受賞歴のあるスイス製ウォッチブランドで、洗練されたスタイル、確かな信頼性、そして価格を超える独自の価値を備えた機械式時計を提供する。チューダーの起源は1926年にまで遡り、この年ロレックスの創立者ハンス・ウイルスドルフの代理で、スイスの腕時計メーカーが「チューダー(The Tudor)」を初めて登録。1946年、彼は品質に対する伝統的なロレックスの哲学を重んじながらも、より手の届きやすい価格の時計を製造するモントル チューダー SAを公式に設立する。チューダーの腕時計はその歴史において、最も果敢に活動する冒険家や熟練のプロフェッショナルたちに選ばれてきた。ブラックベイ、ぺラゴス、1926、チューダー ロイヤルといった象徴的なモデルをラインアップし、チューダーは2015年より、多機能で優れた性能を備えた機械式のマニュファクチュール キャリバーも提案している。