園子温監督の初ロマンポルノ作品『アンチポルノ(ANTIPORNO)』が、1月28日より新宿武蔵野館他にて順次公開される。1月10日に、予告編映像が初解禁された。
同作は、1971年に始まった“10分に1回の濡れ場”が代名詞の映画のレーベル「日活ロマンポルノ」の一環として製作された映画。同レーベルにはこれまで、塩田明彦監督、白石和彌監督、中田秀夫監督、行定勲監督といった著名監督が参加しており、「10分に1回絡みのシーンを作る」、「上映時間は70分程度」といった独自のルールのもと1,000本を越える作品を生み出してきた。
園が自身のオリジナル脚本で挑んだ最新作『アンチポルノ』の予告編で描かれたのは、現実と虚構の世界が入り乱れる“園子温節”全開の映像世界。極彩色に彩られた部屋の中で、カリスマ小説家として生きる京子(冨手麻妙)とマネージャーの典子(筒井真理子)がエキセントリックな会話を始める。京子が「お前は売女か」とムチ打てば、典子は「このド新人が」と激しくビンタで応酬。現実と虚構、サディズムとマゾヒズム、自由と不寛容、カリスマと奴隷とが交わり、寝ても覚めても終わらない悪夢の中で、京子の過去の秘密が暴かれていく。
主演を務めるのは、15年に公開された園作品のほぼ全てに出演するなど、園が今最も成長を期待する若手女優の冨手麻妙。「園監督の作品のためなら脱ぐ」と裸上等で難しい役所に挑戦した。そして京子のサディスティックな振る舞いを受け止めるマネージャーの典子役には、第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門審査員賞や、第38回ヨコハマ映画祭主演女優賞、第31回高崎映画祭主演女優賞など多くの日本映画賞を獲得した実力派女優の筒井真理子を起用。冨手と筒井は、同作で初めて本格ヌードを披露することとなる。