クリエイティブ ディレクター、クリス・ヴァン・アッシュによるディオール オム(DIOR HOMME)は、パリ市とブローニュ・ビヤンクール市との境に位置するパリ市立テニス・コートを会場に新コレクションを発表。
Kasvetli Kutlamaの「She Past Away」が流れる中、約2,000本の白いバラが植えられたランウェイを舞台に、スポーティなミリタリーテイストのクチュールウェアの完成型を披露。迷彩、アーガイルなど、メンズファッションにおける様々なコードをオーセンティックなルックに落とし込み、ボンバージャケットや無数のポケットを取り付けたワーカーパンツなど、本来ならば無骨とされるアイテムをさりげなくミックスさせている。迷彩をはめ込んだアーガイルや、迷彩に花モチーフのアウトラインをミックスするなど、遊びを加えることも忘れていない。
ムッシュ・クリスチャン・ディオールが活躍した50年代の陶芸家、クリスティン・マッカーディの作品からインスパイアされた、ラッキーチャームネックレスも目を引いた。カラーパレットはミリタリーウェアから引用され、カーキ、ネイビー、ボンバージャケットの裏地の色であるオレンジなどが用いられ、レッドやイエローなども加わり華やかな印象。ディオール オムらしい、新しいブルジョワのための服を提案していた。
クリス・ヴァン・アッシュ自身は、先月末にシグニチャーブランドのクローズを発表したが、今後ディオール オムに専念することで今まで以上にクリエーションが充実することを期待したい。