4月にクリエイティブディレクターとしてMSGMのマッシモ・ジョルジェッティ((Massimo Giorgetti)の就任が発表された、エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)の、16年プレコレクションがピッティ・ウオモの期間中にプッチのホームタウン、フィレンツェで発表された。
「The Pilot Episode」と題し、9月に発表されるメインコレクションに先駆けて披露された今回のコレクションはコミック調の手描きのイラストや、刺繍が施された「Tourists in Florence」など、プッチのアーカイブプリントからの引用はあるものの、新生プッチをダイナミックに感じさせるコレクションとなった。
プッチプリントのアーカイブは、デジタライズされたモチーフに変化し、テープをフリンジにしたドレスやヤーンをフリンジにしたコートやエンボスのエナメルなど立体的なアイテムに進化。新しくなったロゴはバッグやシューズ、コートなどにもアイコニックに登場し、プッチの新しいマーケットを予感させるコレクションとなった。
商品の販売は12月が予定されているが、エキジビションが発表された会場のポルタロマーナのレ・パグリエーレでは一眼レフカメラでの撮影は禁止。スマートフォンでの撮影は許可されており、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSによって情報が先行するという、ファッションメディアの役割の変化を如実に感じさせるイベントとなった。