フェンディ(FENDI)の2018年春夏メンズコレクションが6月19日、ミラノで発表された。エレベーターのドアから出てくるモデルは、新しい時代のエグゼクティブのオフィススタイル。クレリックのシャツにジオメタリックなネクタイを締め、美しく仕立てられたレザーとマウンテンパーカー。テーマとなった「フェンディの金曜日」らしく、オフィスからパーティ、リゾートへ向かう静かな高揚感が漂うコレクションとなった。
ワークブルゾンの胸にはダブルFのロゴがあしらわれ、ベルトのバックル、ブルゾンの裾やパンツにもこのロゴプレイが続き、80年代のバブルな時代のイメージ。レーザーカットのノースリーブシャツ、ナイロンのフードパーカーにショートパンツ、胸にデスクライトの絵が描かれたスウェットが無機質なスタイルに安らぎを与えている。
コーヒーカップやバナナ、電話機などのモチーフでバッグやシャツなどにも登場したこの絵は、80年代のロンドンのナイトクラブシーンでリー・バウリーとともに名前が知られている英国のスー・ティアリー(Sue Tilley)の作品。
ベージュ、ブラウンといったサンドカラー中心のアイテムが続くなかで、目を惹いたのはオーガンジーのチェックのコートやジャケット、ショートパンツのシリーズ。トランスペアレントなこのチェックのアイテムやバックストラップのローファーは、春夏の新しいフェンディのアイコンとして注目を集めそうだ。
Text: Tatsuya Noda