“キング・オブ・ブランチ”と讃えられ、世界中からファンが通うニューヨークの人気店「クリントン・ストリート・ベイキング」が23日、東京・青山にオープンした(東京都港区南青山5-17-1YHT南青山ビル。
同店のオープン初日では、開店前より行列ができ、その後今も常に満席状態。1時間半待ちもあるという。予想以上の盛況のため、食材などの関係上当面営業時間を16時までに短縮している。
同店は、2001年4月にニューヨークにオープンしたカジュアルダイニングの世界第2号店。ふわふわ食感のパンケーキ、シンプルなオムレツ、サンドウィッチ、マフィンなど、アメリカの伝統的なブランチメニューをメインに提供する。
オープニングレセプションには、創設者のニール・クレインバーグ(Neil Kleinberg)&ディディ・ラーマン(DeDe Lahman)夫妻が来日。オープニングの喜びを語った。
「NYの店にも大勢の日本人が来てくれるから、今回の出店は本当に嬉しい。本店にそっくりの、私達が望んでいた通りの店になった。私達が提供するのは、伝統的なアメリカ料理のレシピに基づき、選りすぐりの素材を使って、伝統的なフランス料理のテクニックで作り上げたメニュー」とディディ。
ニールも、「初めて日本に来たが、青山というロケーションが気に入った。住宅にショップ、木、行き交う人々が心地よくミックスして、私達のレストランにぴったりだ」とオープンの喜びを語る。ビジネス成功の秘訣について聞くと「レストランには良い雰囲気が必要。NYでは10年以上通い続けてくれている常連客もいて、皆で家族のような時間を過ごしてきた。そして、格好つけたり見栄を張ったりせずに、謙虚に味にフォーカスし続けること。妻と2人、常にいい味を出そうと努力してきた」と話す。
日本進出のきっかけは、NY在住のある日本人女性がEメールで夫妻にアプローチしたことだった。「元々アジアに絶対出店したいと思っていたそうで、”やっぱり出すなら東京だと思っていた”と言われた。それからオープンまで3年半。震災など色々あったけれど、ねばり続けてやっとオープンにこぎつけた。絶対にNYと同じ味を、というコンセプトは最初から変わらない。クリントン・ストリート・ベイキングを知らないアメリカ人はいないくらい人気。だから、それと同じ味が楽しめる店ができたことを日本在住のアメリカ人が一番喜んでいると思う」と彼女。