8月23日、新宿東口のシンボル「新宿アルタ」が、草間彌生の水玉に染め上げられる。ビルのファサード全面に新作「LOVE FOREVER」が期間限定で展示され、またアルタビジョンにも水玉の映像が1日20回以上流され、ビル全体が水玉一色に染まる。
これは新宿駅周辺全域に前衛芸術家・現代芸術家・写真家・アートプロデューサーによる作品が集結するイベント「新宿クリエーターズ・フェスタ2013」の1作品。同フェスタは8月23日から9月8日まで開催される。新宿区名誉区民の草間は新作バルーン、ヤヨイちゃん(高さ4m)とトコトン(2.4m)も発表する。
本イベントではこの他、今春紫綬褒章を受賞したCGアートの第一人者、河口洋一郎の新作および未発表作品を始め、現代美術家・椿昇による巨大モンスター「Mammalian」が関東初上陸。写真家・森山大道の活動を追ったドキュメンタリー映画「ニアイコール森山大道」の上映や、瀬戸内国際芸術祭も手掛けるアートディレクター・北川フラムによるパブリックアート「都市のユーモア展」、東京在住のフランス人建築家・デザイナーのエマニュエル・ムホー(Emmanuelle Moureaux)展、版画を始め絵本制作、舞台美術、衣裳デザインなど幅広い分野で活動を行うアーティスト・蟹江杏の作品展が開催される。
また、全国の大学・専門学生の作品を展示し表彰する「学生アート・コンペティション」や、子供達が旧コマ劇場の囲いの壁に大壁画を描くワークショップ「こどもアート・プログラム」、新宿の思い出横丁&新宿ゴールデン街で開催される「百鬼夜行プロジェクト」、映画評論家・リリコ(LiLiCo)が選ぶ夏の恋愛映画を上映する「シネ・フェスタ新宿」など多彩なイベントを予定。新宿モア4番街ではアートが彩るカフェもオープンし、新宿中がアートに染まる。
同フェスタは2011年から開始し今年で3回目を迎える。初年度の観覧者数は24万5,000人(9日間)、次年度は29万6,000人(10日間)と、その規模は年々拡大している。記者発表に出席した河口氏は「新宿は今、最も元気がある街。アートフェスタが起爆剤となり新しい芸術の都市になってほしい」と語った。また、実行委員長である中山弘子新宿区長は「郊外型のアートイベントが主流だが、乗降客が最も多い新宿では江戸時代から続く”人が行き交う街の遺伝子”を生かし、より多くの人々にアートを目にしてもらうことができる。夏のアートイベントとして定着させたい」と説明した。
【イベント情報】
新宿クリエーターズ・フェスタ2013
場所:新宿駅周辺全域
会期:8月23日から9月8日
*こどもアートは8月17日から9月8日