伊勢丹メンズ館とメンズ誌『メンズ イーエックス(MEN’S EX)』がコラボレーションした「男のニッポン匠展」が4月13日まで同店本館7階催物会場で開催されている。
今回で4回目となる同展では、日本を代表するテーラーが集結。「リッドテーラー(LID TAILOR)」の根本修はその中でも注目の1人だ。“ソフトテーラーリング”と表現される同氏のメイド トゥ メジャースーツ(9万9,000円から/納期約4週間から)は、肩パッドを極力薄く仕立てるナチュラルショルダーが最大の特徴。一般的にイメージされる、構築的なブリティッシュでなく、見た目は硬派ながらも軽くやわらかな着心地だ。今回の新モデルはシングル1ボタン、ピークドラペルのスリーピース。生地はサヴィルロウの老舗テーラーから愛されるハザースフィールドファインウーステッドのリネンを使用。フルオーダースーツ(37万円/納期約3ヶ月から)も受注する。
テーラーはこのほか、「サルトリア イプシロン(SartoriaYpsilon)」の船橋幸彦、「シゲアキ ナオイ」の直井茂明、「テーラー・ケイド(TAILOR CAID)」の山本祐平、「ヒデアキ サトウ(HIDEAKI SATO)」の佐藤英明、「テーラー&カッター(TAILOR&CUTTER)」の有田一成、「イチロウスズキ(ICHIRO SUZUKI)」の鈴木一朗、「ミリオーレ(MIGLIORE)」の岡本良夫、「ノブト ヤマグチ」の山口信人、イセタンメンズの高島洋明。
ポストミシンで縫いあげる「フジタカ(FUJITAKA)」のブリーフケース(20万円から/納期約4ヶ月後)は、日本独自の色彩感覚を生み出す職人技が光る。4月11日、12日には、パリのシューズブランド「コルテ(CORTHAY)」で修業した伊藤ユースケがヌメ革状態の鞄に、革に色を重ねる染色技術を披露するほか、客の好みに合わせて手塗りでカラーリングを施すカラーオーダーも実施される。
「マーキス(Marquess)」の川口昭司が生み出すビスポーク靴(34万6,000円/納期約1年後)は、穴飾りの緻密さと同時にピンキングの繊細さなど、仕立てや装飾など細部にまでこだわりがあり、まさに“匠の技”を生で感じ取ることができる。同氏は2002年に渡英、ノーザンプトンの靴ミュージアムでみた古いビスポーク靴に魅せられたという。「クレマチス(CLEMATIS)」の高野圭太郎、「ヨウヘイフクダ(Yohei Fukuda)」の福田洋平の靴も展開されている。
このほか会場では、日本人が手掛けるサードウェーブコーヒーを味わうことができる特設コーナーも設置され、“コーヒーの匠”が提供する味も堪能できる。日本バリスタチャンピオンシップ初出場から全ての回でフリーランスとして決勝に進出し続けている経歴をもつバリスタの石谷貴之、バリスタの武田梨恵子、「ノージーコーヒー(NOZY COFFEE」」の佐藤公倫ら、日本を代表する匠によって厳選された焙煎豆の風味やラテアートを楽しむことができる。
このコーヒーコーナーの横に臨時設置されるのは、夏目漱石の小説『吾輩は猫である』にも登場した理髪店「喜多床(きたどこ)」。明治4年に旗本・舩越家の四男・喜太郎が東京・本郷に開いた日本で一番古い理髪店だ。4月11日、12日には、5代目の舩越千代による洗髪、カット、産毛剃り、襟剃り、フェイストリートメントのスペシャルコース(8,000円/事前予約制/伊勢丹新宿店紳士スポーツ営業部催事担当03-3352-1111)が実施される。
会期中、同会場で2万円以上購入の客(先着100名)には、自身の顔写真(会場内の特設ブースで撮影)が掲載された『メンズ イーエックス特製カバー』がプレゼントされる。