モスキーノ(MOSCHINO)が6月8日、ロサンゼルスで2018年ウィメンズリゾートコレクションと2018年春夏メンズコレクションを同時に発表した。
クリエイティブディレクターのジェレミー・スコット(Jeremy Scott)が誘うロサンゼルスからラスベガスへのファッショントリップ。先駆的なグリッドでアメリカのカルチャーや各地の特色をミックスし、モスキーノらしいセンシュアルでポップな世界観を完成させた。
マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)やベティー・グレイブル(Betty Grable)など、アメリカを代表する往年のピンナップガールたちは、軽やかなシフォンのプレーリードレスやシルククレポンのスリップドレスの上でキャッチーなアップリケとなって甦った。アメリカンコミックの『ポパイ』に登場するオリーブと愛らしいベティ・ブープ(Betty Boop)はバニーガールに変身。アメリカの歴史を感じさせるセクシーで陽気なアイコンたちが、ジェレミー・スコットの手によって鮮やかに息を吹き返している。
看板の廃材置き場をイメージしたランウェイには色とりどりのネオンが輝き、“アメリカーナ”のもう一つの重要な要素を加速させている。ホットロッド(改造車)やバイカーの文化は、スプレー缶の炎をまとったダブルブレストのスーツ、ビスチェ、ホルターネックドレス、そしてアップリケされたルーズなデニムに溶け込み、ネオンカラーのバイカージャケットはアニマルプリントのレザーパンツやニーハイのモトブーツによってさらにファンキーになる。人気アニメのキャラクター「スポンジ・ボブ(Sponge Bob)」は、燃えさかる炎の中でファニーな表情を見せ、カウガールやラスベガスのショーガールの衣装もコレクションを彩るキーピースに昇華された。
ジェレミー・スコットがショーの前に「まったく新しい方法でアメリカのさまざまな要素を取り込むことは、楽しくて魅力的でした。野暮ったい面を少し装飾し、グラマラスな面を少し現実的に見せようとトライしました。それは私自身を反映しています。私は農場で育ちましたが、カンヌでレッドカーペットを歩くこともできます」と語ったように、モスキーノ独特のミックスとハイインパクトで魅せたアメリカの旅は、パワフルで希望に溢れた“よき時代”を再建する旅の始まりのようにも感じられた。