4月10日、オンワードグローバルファッションによる新しいコンセプトストア「ペンデュール ヴィア バス ストップ(PENDULE VIA BUS STOP)」が南青山にオープンした。ショップは2フロアで構成され、1階はシューズがメインで「クロエ(Chloe)」「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」の他、全20ブランドを取りそろえる。エントランスにはファッションやカルチャーを発信するスペースが用意されている。
ファッション以外では大西香次郎プロデュースのフラワーショップ、オランダ王室御用達のコスメからフレグランスまで扱うコスメショップ、東京・京都・軽井沢で展開し、野菜を中心とした料理が評判のイタリアンレストラン「エンボカ(en boca)」が作る見たことない"野菜×おにぎり"など、斬新な和フュージョンレストランが入る。
2階は、ウエアを中心に取りそろえ、「ソニア バイ ソニア リキエル(SONIA BY SONIA RYKIEL)」「ジル・サンダー ネイビー」「フェンディ(FENDI)」など、アフォーダブルなものからラグジュアリーなものまで幅広く取り扱う。テラスに隣接する「Books Kinokuniya Tokyo」プロデュースのブックコーナーでは、テラスでの読書が楽しめるほか、本と関連するセレクト雑貨の購入も可能。
そして、ガラス張りのファサードを飾るのは、店名にもなっている巨大なペンデュール(振り子時計)。一度見たら忘れられない「AoyAmA」という名の作品は、同ショップのためにアーティスト、フィリップ・レブル(Philippe LEBRU)氏がデザインし、フランス・ブザンソンのユティナム(UTINAM)社が6ヶ月かけて製作。高さ9mの場所に設置され、高さ5m、幅4m、重量1tという世界最大級の機械式振り子時計で、日本という立地に合わせ耐震基準も満たしている。
フィリップ氏は、「時間とは人生のようなもの。(この作品は)木や植物が成長するようなイメージで、枝のように歯車やサテライトにつながっている。この時計には仏語で『私たちは生命の循環の中で、時間によって育まれた子供である』というフレーズを刻印してあり、自分のための時間を大切にし、時間や人生を楽しんでほしいというメッセージを込めた」と語る。
特徴はダイナミックに揺れる振り子だ。「振り子を動かすレバーは重力で動き、台風や強風でも駆動するよう特別な技術を開発した。赤いサテライトギアは、1秒毎に内側に回転し、1分で1周する。いくつもの歯車やサテライトギアはお互いにリンクし、このお店のように(シューズ、ウエア、コスメ、フラワー、レストランなど)様々なコンテンツで一つのショップが構成されているイメージを表現した」
彼の巨大時計は、現在世界で3点のみ。フランス国内以外で見られるのは唯一ここ日本だけだ。明るく緑多き開放感あふれる空間で、モードと巨大な振り子時計と共にゆったりとした時の流れを楽しみたい。