極彩色の作風で知られるフォトグラファー蜷川実花の写真展「LUCKY STAR NINAGAWA MEN&WOMEN」が4月26日から5月6日まで表参道ヒルズのスペースオーで開催されている。
「かっこいい女子と男子は、国宝だと思います!」がキャッチフレーズのこの写真展は、1月に刊行された「NINAGAWA MEN 1」「NINAGAWA WOMEN 2」(講談社)の2冊の写真集の作品からポートレート約180点を展示するもの。
ここ2、3年の間に撮った作品を中心に、沢尻エリカ、ももいろクローバーZ、向井 理などをはじめとする今の時代のスターたちが蜷川の手によってよりカラフルかつパワフルに輝く姿が切り取られた写真が拡大パネルで豪華に展示されている。
会場内のディスプレイは、「STAR」をモチーフに、写真は天井から俯瞰すると星型になるユニークな配置。オープン前日の25日にはレセプションパーティが行われ、写真のモデルにもなった金子ノブアキなど蜷川写真ゆかりの著名人たちも訪れた。
今回の写真展について蜷川に話を聞いた。
ーー写真展「LUCKY STAR NINAGAWA MEN&WOMEN」について
出来上がった写真はとても色味が強いので、被写体の方に私が指示を出しているように思われることがよくあるんですが、基本的に私はセットをつくっているだけで、撮影に入ったらあとはその方たちにお任せ。そうやって光っている人たちの光っているところを撮らせていただいています。
一番印象に残っているのは……(監督作品映画『へルタースケルター』主演の沢尻)エリカ。やはりここ1年の間にいろんなことを一緒にやったので。
あと、向井理くんや綾野剛くんなど、撮影をして「絶対この人いいな」と思うとその後ブレイクして大人気になったりする経験を何回かしていて。自分で言うのも何ですが、いい嗅覚してるなって自分で思うことがあります。
——今回タイトルが「LUCKY STAR」ですが、蜷川さんご自身の中で「LUCKY STAR」だと思う方は誰ですか?
私は自分がラッキースターだと思っていて(笑)。私がとても好きな言葉で、会社名の「LUCKY STAR」も、会社がラッキースターだ、という思いを込めてつけたんです。光り輝く人たちにはたくさん幸せなことも起こる気がするので、そういう人たちの中心部でいたいな、という思いがあります。
——男性を撮るときと女性を撮るときで自分の中での違いはありますか?
けっこうあります。女性を撮るときは私の側がいろんな気持ちになるんですね。友達の気分になったり、お姉さんの気分になったり、お母さんみたいな気分になるときもあるし、私が男性的な気分になるときもあるので、結構いろんな視点から撮っています。あと、『同士』という感じがするので、私好みのかっこいい女性像になることが多いですね。逆に男性を撮るときは、乙女になっていて(笑)、「かっこいい!」と思いながらシャッターを押してます。最前列の一番いい席でかっこいい姿を見させてもらって、それを皆さんと一緒に共有している、という感覚です。
——人を撮るときと、モノや風景を撮るときの違いはありますか?
基本的には、人やモノを好きになって撮るっていう点では一緒。どれだけ好きになれるかっていうのが結構ポイントで……。人を撮るときは相手がいることなんで、信頼関係を上手につくれるかということが重要だなと思います。
——次はどなたを撮りたいですか? 今気になる方は?
欲張りなのでまだ撮ったことのない方は皆さん撮りたいですが、例えば、宮沢りえさんや米倉涼子さんなど自分と年齢が近めの、素敵な大人の女性を撮ってみたいですね。今までタイミングがなく実はまだお会いできていないんです。
写真展では会場でしか手に入らない、「マスターマインド」とのコラボアイテムをはじめとした限定グッズも販売される。また、会期中、蜷川実花と特別ゲストを迎えたトークショーも予定。
【イベント情報】
蜷川実花写真展LUCKY STAR NINAGAWA MEN&WOMEN
会期:4月26日(金)から5月6日(月)まで
場所:表参道ヒルズ本館B3F スペースオー
開場:11時から21時、4月29日は20時まで、最終日5月6日は18時まで
入場無料