クリスチャン・ラクロワが伝説のクチュリエール、エルザ・スキャパレリに捧げるコレクションをデザイン

2013.04.30

自身のメゾンを閉じ、2009年にクチュリエとしての活動を停止した後も、ヨーロッパ美術館や衣装デザインなどの分野で活躍するクリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)が、今年7月、「スキャパレリ(Schiaparelli)」ブランド創始者であるエルザ・スキャパレリ(Elsa Schiaparelli)を称えるイベントのためにクチュールコレクションをデザインする。

ヨーロッパからNYへとわたり、その後パリで1925年に初めてのショップをオープンしたエルザ・スキャパレリ。ファッションアートを融合させた斬新でアバンギャルドな発想は当時、とくにアメリカの富裕層の間で人気を集め、20世紀もっとも影響を与えたデザイナーの一人とも言われている。

今回イベントが開催されるパリ・ヴァンドーム広場21番地にあるサロンは、そんな彼女が最初にアトリエを構えた場所だ。同メゾンにとって歴史的なこの場所で、ラクロワは15の作品を披露する。スキャパレリが創り上げたアイコニックな作品を再解釈し、彼女の伝説に敬意を表するという。

また、スキャパレリについてラクロワは、「真の意味で貴族的なものを体現した人。彼女の心には数学や文学とが共存し、神聖なスフィンクスのように、つねに新たな謎を投げかけ、我々に問い続けた。私の願いは、かつて世界中をとりこにしたエルザをメゾンの中心に据え、舞台の上に再び立たせること」と語る。

このプロジェクトは、同メゾンがグローバルに展開する企画の一環。今後も毎年現代アーティストたちにより、スキャパレリの精神に独自の解釈、新たな表現が加えられた作品が発表される予定だ。
岡本恵美
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