「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」ブランドを象徴する「GOD SAVE McQUEEN」スカーフからインスパイアされた、美術家・彫刻家の小谷元彦によるスカーフの作品が、六本木ヒルズにオープンした同ブランド初となるアクセサリーコレクションだけのブティックで展示されている。展示は4月21日まで。
小谷氏は作品について、「マックイーンのメゾンから連絡が来たのがコラボのきっかけ。(同ブランドの)スカーフコレクションを見せてもらって、一番印象に残ったのが「GOD SAVE McQUEEN」スカーフだった。イギリス讃歌であり、セックス・ピストルズの曲名でもある『God save the Queen』をもじったこのセンテンスからインスパイアされ、死後のキリストを包んだと言われる聖骸布にこのスカーフが使われてたら、というイメージが生まれた」と語る。
また、A・マックイーンというブランドについて、「デザインに生物的なフォルムや色が使われていること、着たときに際立って現れるシャープなラインの中にデストラクティブな要素も組み込まれていることが魅力。また、イギリスという国の文化の歴史、体系の凝縮されたエッセンスを強く感じられる点にも惹かれる」と話し、「互いの方向性に相通じる部分を感じるので、もっと密接なコラボレーションが出来ればと思う」と今後の展開にも意欲を見せている。
小谷氏は、1972年京都生まれ。東京藝術大学で彫刻を学んだ後、国内外で活躍。2003年にはヴェネツィアビエンナーレに日本代表作家の一人として参加している。主な個展に、2009年にメゾンエルメスで開催された「Hollow」展、2010年森美術館での「幽体の知覚」などがある。