六本木ヒルズは開業10周年を記念し、3月から4月に掛けて大幅なリニューアルを実施。4月4日には、商業部門のメインであるウェストウォークの2階がリニューアルオープンした。
ウェストウォーク2、3階の新しいキーワードは「特別感」。2階は流行発信拠点と位置づけ「ボッテガ・ヴェネタ」「アレキサンダー・マックイーン」「ステラ・マッカートニー」などでクラス感を意識。買い回り性を意識し「ユナイテッドアローズ」のウィメンズストアや「ドゥーズィエム・クラス」などセレクトショップを導入。ターゲットは40歳前後をメインに据える。「この層は、エネルギーがあってグローバルに活躍し、見る目が厳しい方も多いので、そういう方々が安心・納得してくれるような街づくりを心掛けた」と森ビル営業本部六本木ヒルズ商業運営室の池澤直樹副室長。
3月22日に先行してリニューアルしたウェストウォーク3階では、「7割の店舗が入れ替わったが、オープンから十数日間で既に前年の同期間と比べ300%増の売り上げで推移している。特に、六本木ヒルズ全体でここ数年デフレの影響もあり、客単価が下がるなどした時期もあったが、けやき坂のラグジュアリーブランドのショップでの売り上げは顕著に上がっている」と自信を伺わせる。
2013年度は通期で前年比約7%増の400億円の売り上げを目指す。これはリーマンショック前の売り上げ水準だ。
今後の開発については、「けやき坂通りに話題性のある飲食店を投入するなど、ポイントに核となる店舗を配置し、エリア間を連携させた街づくりを推進。その特性やターゲットに合ったエリアMDを考えて行く」と話す。