ポール・スミス(Paul Smith)は6月26日、ブルス・ドゥ・コメルス(商業取引所)で17SSメンズコレクションのショーを開催した。
レゲエやダブが流れる中登場したのは、強い太陽光を想起させるヴィヴィッドカラーのコンビネーション。60から70年代、カリブ海系移民が多く暮らしていたノッティングヒルの空気感をモダンに、そしてスタイリッシュに解釈。それは招待状にもなったマルチカラーのソックスそのままの明るい世界観だった。
チェックのスーツやバックスキンのブルゾン、異素材ミックスのミリタリージャケットなど、オーセンティックなアイテムに合わせられるのが、ラスタカラーの襟のシャツやマルチカラーボーダーのTシャツ、マルチカラーレザーを編んだリュックサックなど、美しい色のコンビネーションのアイテム。さらにピースマークや花のバックルをあしらったベルトやレザー製コサージュのバッグチャームがコーディネートされ、会場はオプティミスティックな雰囲気に包まれた。
しかしハッピー一辺倒ではなく、イチゴの形をしたドクロを刺繍したミリタリージャケットを登場させるなど、ちょっとした毒の部分を表出することも忘れていない。様々な意味で複雑になった現代を見据えながら、次なるものを生み出そうとする姿勢を感じさせた。