6月26日、パリのパレ・ド・トーキョーにて17SSメンズコレクションのショーを開催したランバン(LANVIN)。
アーティスティック・ディレクターのルカ・オッセンドライバー(Lucas Ossendrijver)は、ファッションを取り巻く厳しい局面にあって、フリーダム(自由)が重要とし、より一層クリエイティブな表現を試みた。
様々なファブリックのミックス、そしてクラフツマンシップ重視の方向で生まれたものは、表情豊かでランバンらしい美しいシルエットとセンシュアリティーを感じさせるアイテムだった。グラデーションのタイダイ地を縫い合わせたマルチカラーシャツには、あえてスリーブにシワ加工を施したコートをコーディネート。パンツにはタックを入れてリラックス感を出している。
今シーズンのキーワードの1つに、フリーダムにリンクするものとして「セダクション(誘惑)」が挙げられ、セクシーな女性のイメージやキューピッドの矢の意匠を取り入れている。女性のポートレートはシャツのプリントやブルゾンのワッペン、キューピッドの矢はベルトやブローチ、シャツの刺繍としてアクセントとなっていた。またリフレクターも目を引いたディテールで、ドロップショルダーのシャツやコートに、そして内側にリフレクターの側章を付いたジャカードのパンツなどで見られた。ディフェクト加工や手かがりのステッチなど、完璧ではない美しさをあえて見せるアイテムが多く見られたのも今シーズンの特徴。改めてランバンのクリエイティビティーの高さと先進性を示したコレクションとなった。