6月11日、メゾン ミハラヤスヒロ(Maison MIHARA YASUHIRO)がロンドンにて2018春夏メンズコレクションを発表した。会場に選んだのはロンドン中心地ソーホー地区にある地下駐車場。コンクリートに覆われた閉塞感のある雰囲気の中、日本人バンドデュオ・ヤンアンドナオミ(Jan and Naomi)の生演奏とともにショーがスタートした。
今季のテーマは「#BLANKMIRRORS」。三原は、スマートフォンやパソコンをタイプし続ける現代人を俯瞰し、スクリーンがオフになった時の真っ暗な画面(#BLANKMIRRORS)に目を向けたという。途方もない膨大な情報を追い、見ず知らずの人々と#を通じて繋がろうとする現代のコミュニケーションツールを奇妙に感じ、今季は皮肉的なテーマをクリエイティブへと落とし込んだようだ。
ファーストルックのデニムジャケットには#をゴミ箱に捨てるイラストがプリントされており、三原流の遊び心に思わず笑みがこぼれた。その後もパッチワークやペイントでメッセージが縦横無尽にプリントされたアイテムが続く。一見トレンチコートに見えるアウターは襟もベルトもプリントで描かれた騙し絵。同じストライプ柄のシャツの重ね着やデニム×デニムのスタイリングなども登場。腰に巻いた布によってスカートにも見えるハーフラップパンツやジッパーがデフォルメされたパーカーなど、視覚効果を楽しむかのような、ウィットに富んだアイテムの数々。
何も映らないはずの真っ暗な「#BLANKMIRRORS」から三原が見出したのは、風刺的だが遊び心のつまった世界だった。一瞬迷いは生じたが、素晴らしいコレクション内容に感動し、ショーの様子を#付きでポストせずにはいられなかった。