オリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)によるバルマン オム(BALMAIN HOMME)は、旧ポトキ伯爵邸、現パリ商工会議所を会場に6月25日、17SSコレクションのショーを開催。会場にはリッキー・マーティン(Ricky Martin)をはじめ、多くのセレブリティーが最前列を埋めた。
今シーズンは、70年代のアメリカは西海岸にイメージを求め、時空を超えてインカ帝国やマヤ文明の要素も加えるというハイブリッドなコレクションとなった。レースアップシャツを合わせた、リラックスした雰囲気のシンプルなデニムシリーズでスタート。それも束の間、チェーンを刺繍したデニムブルゾンや、南米柄に刺繍したGジャンなど、バルマン(BALMAIN)らしいゴージャスなアイテムが矢継ぎ早に登場。バックスキンのバイカージャケットには、同色系のバックスキンの細身のパンツを、同じくバックスキンのコートにはゆったりしたキモノ身頃のオールインワンをコーディネート。全面ラインストーンのブルゾンにはサルエル風パンツを、バックスキンのキモノスリーブコートには、ピッタリしたジャージーのライダースパンツを合わせてコントラストを出す。
色はオレンジ、パープル、ターコイズ、イエロー、レッド、ブルーと、70年代の色濃いモードを思わせると同時に、南米の鮮やかなカラーパレットも想起させ、絶妙なリンクを見せる。マルチカラーのレザーコードを編みこんだジャケットや、コード刺繍を施したミリタリー風のジャケット、マラカイトとターコイズを刺繍した全面刺繍のポンチョ風チュニックトップスなど、クチュールメゾンらしいアイテムは健在で、改めてその技巧の高さを強く印象付けた。