写真家のダイアン・アーバス(Diane Arbus)は1923年3月14日生まれ。アメリカ合衆国ニューヨーク州出身。1971年7月26日逝去。
14歳の時に通っていたスケッチ教室でアラン・アーバスに出会い、18歳でアランと結婚。アランが写真を担当し、ダイアンは助手兼スタイリストとしてチームを組んでファッション写真の仕事を開始した。父が経営するデパートの広告写真に加え、『ヴォーグ』誌や『グラマー』誌でも活躍するようになる。2人のコンビ解消後は、55年から57年まで写真家リゼット・モデルに師事した。
ダイアンの作品は、両性具有者、身体障害者、服装倒錯者、双子、小人、施設に収容されている人などの日常生活の他、公園に集う人々、ヌーディスト、覆面舞踏会の参加者など、普通の人間の中に潜む“奇異なライフスタイルや性格”を記録したものが多い。こうした写真は次第に評価され始め、『ハーパーズ バザー』誌などにも掲載された。
69年、別居していた夫と正式に離婚。その後は、孤独への恐怖、鬱病、自分の仕事に向けられる評価や敵意などに苦しめられ、71年、自殺によりこの世を去った。死後も世界中の美術館に作品が展示され、72年刊行された写真集『ダイアン・アーバス作品集(“Diane Arbus ”Aperture)』は25万部以上も販売された。