テキスタイルプランナーの新井淳一は1932年3月13日生まれ。群馬県出身。
織物の町・桐生市に生まれ、高校卒業後は家業の織物業に従事。その中で伝統的な布作りとともに、新しい染織に加工を施した布の創作を行った。60年に、第1回化学繊維グランドフェアで通商産業大臣賞を受賞。
プラスチックフィルムにアルミニウムなどの金属を真空蒸着し細く切断して作る糸「スリットヤーン」など、手仕事とテクノロジーの融合した独自の手法による創作や、布作りの先端的な技術は、多くのファッションデザイナーを魅了した。70年から80年代に掛けては、三宅一生や川久保玲らと恊働で作品を作り上げ、パリコレクションなどで高く評価された。
近年は国内だけでなく、欧米や中国でも展覧会を開催。08年にロンドン芸術大学、11年に英国王立芸術大学院より、名誉博士号を授与されている。