新時代の和装「KIMONO COUTURE」を纏った6人のモデルたちを撮影したライブフォトシューティングが、10月19日に東京・銀座の街で開催された。
このライブフォトシューティングは、10月に東急プラザ銀座KIRIKOラウンジにて開催されていた、ソマルタ(SOMARTA)のデザイナーである廣川玉枝による展覧会「廣川玉枝『SOMARTA KIMONO COUTURE』展 -新時代の和装が奏でる伝統×革新-」の一環として実施されたもの。同展では、廣川が創業460年を誇る京都友禅染の老舗「千總」をはじめ、「岡重」・「和晃苑」、西陣織の「細尾」4社の伝統技術とデジタル技術を融合した新時代の和装「KIMONO COUTURE」を、メイクアップや華道の要素を組み合わせ、“装粧華美”をテーマに紹介した。
10月19日に行われたライブフォトシューティングでは、同展で紹介された「KIMONO COUTURE」を纏った現代の日本の美を象徴する6人のモデル、萬波ユカ、福士リナ、KASUMI、YiRan、鈴木亜美、シェン田中を東京・銀座の街中で撮影。フォトグラファーで華道家の勅使河原城一が「KIMONO COUTURE」を纏ったモデルたちをイメージした花を活け、資生堂トップヘア&メイクアップアーティストの計良宏文がヘア造形で粧いを仕上げた。廣川の「現代の女性たちが現在の東京の風景の中で着てこそのKIMONO COUTURE」というコンセプトのもと6人の女性達が銀座の街へと繰り出して撮影される様子を、多くの人が見守った。
同展について廣川は、「今のままではあと百年もしたら、日本で着物をつくることが出来なくなるでしょうと言われました。産業は縮小の一途をたどり、毎年工場は少しずつ閉鎖されています。私が生まれた当時から、日本は西洋と和のミックス文化が複雑なバランスで成り立ち、西洋服を着ることは当たり前で、着物は民族衣装の名残で特別な機会に着ることが多くなりました。かつて全ての日本人のファッションは、着物でした。着物のかたちは時代とともに、環境に合わせ少しずつ進化してきました。現代において進化が止まり今日に至らせてしまったのは、私のようなファッションデザイナーに、大きな責任が在るのだと感じます。文化を守り100年、200年先の未来に繋げる事もデザイナーの仕事だからです」と語っている。