LVMHグループが、勢いのある若手デザイナーを支援するため、LVMH賞を設立した。これまでも、さまざまな形で新たな才能の発掘に力を注いできたLVMHだが、ファッション業界に新たな活力と多様性を与え、活性化することが今回の目的。すでに公募が始まっており、11月27日現在、約150人のデザイナーが出願している。
新進ファッションデザイナーズ賞(”The Young Fashion Designers” prize)は、世界各国のデザイナーが対象。40歳以下で、過去に少なくとも2回のコレクションを発表していることが応募の条件だ。受賞者は、30万ユーロの賞金に加え、受賞後1年にわたって、技術&経営サポートが受けられる。そのサポートは、人材、生産、流通、イメージ&広告戦略、マーケティングといった、ブランド運営に必要なすべての分野に及ぶ。
また、今後一年以内に学業を修了するファッションスクールの学生を対象とした卒業生賞(”Graduate” prize)も設けられ、3人の受賞者に各1万ユーロとLVMHが擁するブランドのデザインチームの一員として、一年間働く機会が与えられる。
いずれの賞も、募集期間は来年2月2日まで。まずは30人の候補者が選ばれ、その後、国際的に活躍するジャーナリスト、スタイリスト、バイヤーを含む選考委員会によって10人のファイナリストを選出。最終選考の審査員は、ニコラ・ゲスキエール(Nicolas Ghesquiere)、マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)、フィービ・フィロ(Phoebe Philo)、ラフ・シモンズ(Raf Simons)、リカルド・ティッシ(Riccard Tisci)ら、モード界を牽引する8人のクリエイティブ・ディレクターたち。受賞者発表は、2014年5月に行われる予定だ。