6月27日、パリ・メンズファッションウィーク15SSシーズンにおいてジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)による新生「ロエベ(LOEWE)」が披露された。同時にスペイン・カディス近郊で撮られたコレクションルックが公開された。撮影はアンダーソンと旧知の仲というジェイミー・ホークスワース(Jamie Hawkesworth)が担当している。
創業168年のロエベが新局面に入った。初コレクションのテーマは常にシェアラブル、日常で着られるウエアを追求してきたアンダーソンらしい「ハイパーノーマリティーなスタイル」。アンダーソンの現代性とロエベの普遍性が融合し、若々しく日常的、かつラグジュアリー、そしてすぐにも着たいメンズワードローブがそろった。
ワンピースやゆったりとしたカットソーにシャツ、スキニーなニットなどアンダーソンらしいテイストは踏襲。ロエベの素材使いにより落ち感やドレープに気品が加わった。グラフィカルに色を組み合わせるのも彼らしいポイント。落ち着いたオリーブやキャメルにブラック、そこに明るいグリーンにブルー、レッドを大胆に合わせている。ニットの左胸に施された幾何学的なマークは、イギリスのトイメーカー「メカノ(Meccano)」の組み立て模型からインスパイアされたもの。同様のアクセサリーも作られている。また、ボトムは大きくロールアップされ、ホワイトの裏を見せる。これもアンダーソンのデザインテイスト“コントラスト”を象徴する。
ブランドを象徴するレザーアイテムは、ウエアはライダース、MA-1、ウォータープルーフパーカーなどが披露された。どれもしなやかでソフトな印象。アイコンバッグのアマソナやフラメンコもアップデートされている。ジェットセッターに不可欠なトラベルバッグも用意。
多用された巻き物は涼しげなストールから重厚なカシミアブランケットまで登場。首元を彩る温かそうなアイテムには彼が就任して一新したロエベの新ロゴマークが象徴的に縫い付けられている。シンプルな曲線で構成されたデザインは、M/M(Paris)によるもの。
9月にはウィメンズコレクションが発表される。更に注目が集まるであろう。