クレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)によるシーバイクロエ(See By Chloe)が、2017年フォールコレクションを発表した。
穏やかで素朴なカントリースピリットが漂う今回のコレクションは、ロシアのシベリア地方に広がる大草原や、アメリカのモダニズムを象徴する女性画家ジョージア・オキーフがニューメキシコ砂漠を描いた「冬の太陽」など、さまざまなインスピレーションが混ざり合い、自然を愛する強く自立した女性像を描き出している。
カラーパレットは、オークル、マスタード、ブリックレッドといった秋らしい紅葉のような色合いに、ラベンダーやダスティブルー、アプリコットなどを重ねたシーバイクロエらしい柔らかなトーン。シフトドレスは、懐かしさを感じさせるフラワーモチーフに、ハイウエストのシルエットと流れるようなカフタンシェイプ。フロントや袖にはフリルをあしらい可憐なムードを共存させた。バロック調のフローラルクレープ織りのラッフルカフスやヨークのディテールも美しく、メゾンのアイデンティティーであるフェミニティーが細部に渡って表現されている。
アウターには、ダブルレイヤーのギャバジントレンチコート、カーマインレザーのペプラムジャケット、 オーバーサイズのツイードコートなど、遊び心のある大胆なフォルムにコッパーの金具が装飾されたユーティリティーウエアが揃った。ウールのセパレートやウエストマークしたバギーボリュームのセーターなど、モダンなニットウエアも健在だ。
フットウエアでは、レザーとスエードのチャンキーワークブーツ、ハイキングスニーカーなどのアウトドア風シューズから、対照的なフローラル刺繍のブロックヒールサンダルまで幅広く。サンダルにニットのレッグウォーマーをスタイリングするなど、リアルに落とし込めるアイデアも散りばめた。バッグは、「オルガ(OLGA)」がミニサイズのレザーバックパックに、「ルイス(LOIS)」がチェーン付きのミニクラッチへとアップデートされ、コレクションにフレッシュなムードを添えている。