ジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)によるアクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)は、多目的スペースのパヴィヨン・カンボンを会場に3月4日、2017-18年秋冬ウィメンズショーを開催した。
20世紀の画家、パウル・クレー(Paul Klee)の作品にイメージを求めながら、今までアクネ ストゥディオズが見せてきたDIYのスピリットも絶妙に融合させている。
パウル・クレーの抽象画からインスパイアされたドレスは、ローエッジのパーツを継ぎ接ぎしてアーティスティックな雰囲気。パッチワークの縫い糸は垂れ、パーツはアシメトリーにアップリケされ、どこかぎこちなさも感じさせる。敢えて形を決めないで編んだようなニットや、適当に縫い合わせたかのようなスカートは不思議な印象を残すが、ベースとなっている卓越したカッティングが全体を引き締め、モダンで美しいものにしている。そこには、一つのアイテムを長く着るために自分で作り変え、自分のスタイルを見せるというDIYのスピリットが根底にあり、そこから派生してヴィンテージクローズの雰囲気も感じられた。
またジャケットを後ろ前に着用するスタイルを提案していたのも特徴的で、これは一つのアイテムを飽きずに着るアイデアから生まれたもの。荒削りな部分と繊細な部分をしっかりと共存させ、アクネ ストゥディオズらしい新しい女性像を描いていた。