11月19日、伊勢丹新宿店本館6階催物場で、今年で12年目を迎えるシャンパンの祭典「ノエル・ア・ラ・モード」がスタートした。24日まで。
今年度の同祭典キーワードは「ぶどう」「醸造」「熟成」の三つ。「ぶどう」は、どんな高級シャンパンも1粒のぶどうから作られることに着眼点を置き、「ピノ・ノワール」「ピノ・ムニエ」「シャルドネ」の3品種それぞれの味わいを楽しみたい人にもアプローチする。「醸造」をピックアップしたのは、生産者ごとに異なる、ぶどうの収穫年、使用するベースワイン、ブレンドの比率などを楽しんでほしいから。そして「熟成」は、「温度・湿度・暗さ」のすべての条件がそろうシャンパーニュ地方ならではの石灰質の土壌を活かした地下セラーで、ゆっくりと時を重ねて誕生した、メゾン秘蔵のビンテージを紹介するため。
会期中、会場を彩るのは、華道相阿弥流師範であり、アトリエSYUNKA代表・中村俊月による美しい生花と、菊地成孔セレクトの音楽。会場で試飲や買い物を楽しむ来場者に、「生花とのマリアージュ」「音楽とのマリアージュ」を楽しんでほしいとの想いから生まれた試みだ。
無類のシャンパーニュ好きとして知られる菊地は、常日頃から自身のライブでも、演奏とお酒のマリアージュを提案し続けている。独自の審美眼で選び抜かれた楽曲は、会場隅のボードでも紹介されているので、来店の折にはチェックしてほしい。
更に、今回は現地から30メゾンの生産者が来場するとあって、会場には通訳が常駐しているので、誰もが生産者との会話を楽しむことができるのが魅力。また、シャンパーニュの泡を模したデザインのガラス越しに撮影を楽しめるフォトスポットまで用意されている。フォトスポットでは、伊勢丹の同企画担当バイヤーが現地で撮影してきた映像も流れているため、休憩がてらそれぞれのメゾンについての見識を深めることもできる。
よりどりみどりのシャンパーニュの中には、日本初登場となるメゾンのものもある。そのひとつが、夫婦2人でシャンパーニュ作りをおこなう「パスカル・ドゥヴィリエール」の「キュヴェ・ナクレ」(7,200円)。2009年に特級畑で収穫されたブドウを中心に使用したエレガントな味わいの1本だ。限定36本の販売。
日本先行発売となるのは、ミシェル・レイヴィによる「ブリュット・プルミエクリュ」(1万8,000円)。「フルコースとマリアージュ」のために生み出された希少な1本で、60点限りの取り扱いとなる。
またペリエ・ジュエからは、NYやリオ・デ・ジャネイロで活躍するアーティスト、ヴィック・ムニーズが描くハチドリを施した限定ボトル「ペリエ ジュエ ベル エポック ロゼ 2005 リミテッド エディション」(ギフトボックス入り/5万3,000円)などのレアシャンパーニュも登場。
お気に入りの1本を見付けたり、生産者との会話をゆっくりと楽しんだりしたいなら、足繁く通いつめるのもいいかもしれない。