【REPORT】体験しながらデザインマインドを育む「デザインあ展」。SNSとの連動企画も

2013.02.18

佐藤卓、中村勇吾、小山田圭吾がディレクターを務める、「デザインあ展」が6月2日(日)まで、東京ミッドタウン・ガーデン内「21_21 DESIGN SIGHT」で開催されている。

展は、NHK Eテレで放送されている教育番組「デザインあ」を展覧会という形に発展させたもの。子供のデザイン教育と共に、大人や若者の「デザインマインド」を育むこともテーマにしており、幅広い世代が楽しめる企画になっている。

最初のコーナーは、みんなの「あ」。展覧会スタートの時点では番組に応募された作品を展示しているが、会場には作品を書くための作業机と投稿箱が用意されており、選ばれた作品が今後順次会場で展示される。その奥にあるのは、遊びのコーナーである動く「あ」。自分が動くと、身体にそって「あ」が踊り始め、しばらくすると、自分と「あ」の写真が映し出される。

そして、ギャラリー1は「モノ・オトと映像の部屋」。1から10までの数字に合わせてさまざまなモノや光の映像が壁面に映し出され、番組の「うた」のコーナーが部屋中に広がる。更に、ギャラリー2では「ふろしき」のびんつつみとふくろつつみや、6種類の「おりがみ」を映像に合わせて作ることができるコーナーや、描いたデッサンが他の人の描いた絵と共に会場に映し出される"デッサンあ"などの体験コーナーなどとともに、「寿司」「本」「」「お金」「学校」の五つのテーマでデザインを観察できる。各テーマはさらに構成を要素別に分解し整理したコーナーやいろいろなものを集めて比較するコーナーなど、見るための三つの展示と積み木の寿司などの実際に触って遊ぶことができる一つの展示に分かれている。

また、未来のパッケージデザインを予言するような立体パッケージが動くコーナーや
一見何も映っていない真っ白なディスプレイを壁に掛けられたメガネで覗くと映像が現れるコーナーなども。なお、今回は撮影も可能で、ハッシュタグ「#design_ah」を付けて、TwitterやInstagramに投稿すると、特設サイトに写真が掲載される。

プレスプレビューで同展ディレクターである佐藤卓氏は「デザインをどう思うかと聞くと、よくわからないと言う人が多いし、デザインはかっこいいもの、すてきなもの、特別なものだけがデザインだと思われている。当たり前の日常の中にさまざまな工夫やデザインの試行錯誤があるということに気づき、デザインに興味を持って欲しいという思いから番組をスタートしたが、今回の展覧会では感覚を総動員して、デザインを感じて欲しい」とコメント。

中村勇吾氏は「今回は子供たちが、ギャアギャア言いながら走り回ったり、場所を取り合って泣き叫んだりできる、いままでの21_21 DESIGN SIGHTには無いようなにぎやかな展覧会。展覧会と遊び場の中間のような感じで、楽しんでもらえるものになれば」と話した。


【展覧会情報】
会期:2013年2月8日(金)から6月2日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT
住所:東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内
休館日:火曜日(4月30日は開館)
開館時間:11:00から20:00(入場は19:30まで)
※3月23日は六本木アートナイト開催に合わせ24:00まで開館延長(最終入場は23:30)
入場料:一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料
樋口真一
  • デザインあ展のエントランス
  • 投稿できる、みんなの「あ」
  • 自分が動くと一緒に「あ」が踊り始める、動く「あ」
  • ギャラリー1「モノ・オトと映像の部屋」
  • ギャラリー2の様子
  • 「寿司」「本」「器」「お金」「学校」の5つのテーマでデザインを観察
  • 「ちょうどいい」食べるのにちょうどいいお寿司はどれ?
  • 「本の解散」本を分解し、本の構造と情報量を観察する。
  • 器のかたちくらべ。奥に見えるのは、少しずつ成長する「あ」の広場
  • 動くはずのない立体パッケージの表面が動く「ペンギン物語」
  • 一見何も映っていない真っ白なディスプレイを壁に掛けられた「音めがね」で覗くと…
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