南アフリカ・ケープタウン出身の女性アーティスト、ダニエル・クラフ(Danielle Clough)。彼女はデザインを中心に自身の才能を幅広い形で発信し続けている。ミュージシャンのライブ演奏中にスクリーンへ映像を映し出すVJとして活躍し、多ジャンルのミュージシャンと共演、また数々の音楽フェスで出演してきたそうだ。VJをする傍らでローカル企業のデジタルデザインの仕事も引き受けたり、写真家として活動したりと多忙な日々を送っているという。
最近、新たにその才能の一片を発揮しているのが刺繍の制作で、片手間でやっているとは思えないクオリティーの作品を多数生み出している。当初はフェルトの切れ端に線画だけの落書きのような刺繍をなんとなく繰り返していたそうだが、そこから腕を磨き独特な色と糸の使い方でセルフ・ポートレートや人物、動物の作品を作り上げていくようになった。「What a racket」というビンテージのラケットのネットに刺繍を施したプロジェクトや、メールで日頃使用する絵文字を刺繍にする「EMOJIS」、映画『スターウォーズ』のチューバッカやデス・スターを作品にするなど制作数もかなりの点数がある。中でも一際目を引くのが「Capsule Projects Exhibition」というマスクを作成したもの。これは選ばれた15人のアーティストが「自身の内面」をマスクで表現するというコンセプトのもと行われたプロジェクトだそう。彼女が作成したマスクは、黒をベースにしたマスクにフラミンゴのようなビビッドな配色の鳥が施され、鳥から糸の束が幾つも氷柱のように垂れ下がる印象的なものとなっている。
彼女のウェブサイトでは現在刺繍のシリーズが大々的にフィーチャーされ、全て閲覧できるようになっており作品の販売も最近始めたそうだ。Instagramでも随時アップされる作品をチェックできるとのこと。
※本記事は (引用元: http://www.danielleclough.com/) に許可を得て、執筆を行っております。