3月22日、ヨシオクボ(yoshio kubo)が13-14AWコレクションショーをベルサール渋谷ガーデンで開催した。デザイナーは久保嘉男。
これまで使うのをあえて避けてきたというアイコン的グラフィックを、久保いわく「あえて嫌味で」使用。トラやライオンがジャカードやプリントで登場し、アルファベットのグラフィックにも、「GENERIC CLOTHING」など、アイロニーを込めたワードが使われている。ナイフやトンカチのカラフルなグラフィックは、山小屋に住む老人の生活が発想源だ。
アイテムでは、ピーコートやトレンチコートにナイロンのフライトジャケットの袖を組み合わせたり、白シャツのフロントをカモフラージュ柄で切り替え、同柄のネクタイを合わせたりするなど、ストリートとモードの要素を融合。スタイリストの望月唯によるスタイリングも同様に、グラフィックプリントのスポーティーなブルゾンやダウンアイテムとテーラードアイテムと組み合わせることで、新しいスーツスタイルを提案している。
久保は、「ブランド設立からこれまでの約10年は、ブランドとしてのオリジナリティを主張し、それが海外でも評価されてきた。今季から、もっと国内のマーケットに向けてリアルなアプローチをしたいと思い、ターゲットの年齢層を上げてデザインした」と語っている。
モデルのヘアメイクは、ツヤ感のあるプラチナヘアで男臭さとおしゃれ感、そしてアイス感を出した。また、会場には透明の床のランウエイに、鉄橋をイメージしたセットが置かれ、コンピューマ(compuma)の松永耕一が手掛けた音楽は、環境音を使って観客を引き込むというアプローチに挑戦している。