14日より始まった東京コレクション。「ジュンアシダ(jun ashida)」が13-14AWコレクションショーを発表した。デザイナーは芦田淳。会場は、六本木のホテル「グランドハイアット東京」。観客には各国の駐日大使夫妻も出席していた。
ジョージ・ガーシュイン作曲の「ラプソディー・イン・ブルー」が会場に流れ、モデル3人のシルエットが逆光の中に浮かび上がりショーがスタート。前半はビビッドな赤、青、緑のカラーパレットに無彩色、ベージュを組み合わせた。肩からストールが流れる赤×ネイビーのバイカラーのワンピース、ボタンで裾の長さを変えられるダブルフェイスのコートが登場。パンツは細く、スカートに合わせるブーツはニーハイを提案。
ショーが進むに連れて色合いはくすみ、濃くなっていき、秋冬らしいトーンに。ベージュは焦げ茶に、緑と青は混ざり合いピーコックグリーンへと移り変わる。またグラフィカルなプリントシャツやワンピースなどのシリーズが登場。連続して現れたコートシリーズは襟が大振り。ショルダー付近でボタンを留めることで首元にドレープが生まれるディテールだ。また、ゴージャスなファーを襟に用いたり、マフラーにしたりと、首元にアクセントを置いている。
ラプソディー・イン・ブルーの主題が移り変わったのに合わせ、ショーは後半へ。ベルベットやシャイニー素材の夜のスタイルが登場。レースやビーズをふんだんに縫いつけたカクテルドレスやイブニングドレスは、身体にフィットしたスレンダーなシルエット。メタリックなラメやスパンコールを使用し、大ぶりなジュエリーや重連のロングパールネックレスをまとってゴージャスな輝きを放つ。同時に透け感のある素材を取り入れフェミニンかつエレガントにまとめる。刺繍の入ったコードレースとベルベットで切り替えたロングドレス、繊細なシフォンドレスのボトムに巻きつけたファーなど、異なる素材をミックスしたアイテムも。上半身に白のスパンコールをふんだんに刺繍したブラックベルベットドレスなど遊びも見せた。
モデル達のヘアはショートやボブ。そしてつばが下がり気味なハット。1924年に作曲されたラプソディー・イン・ブルーと共に、コルセットが外れ、解放されつつあった当時のモダンな女性達を想起させる。
クラシックなルックを上質な素材を用いて現代へと落とし込んだコレクションから東京コレクションは幕を開けた。